行動規範とは企業理念と同じくドラッカーマネジメントの基礎です。組織のマネジメントにおいてひとりのカリスマや天才ではなく、組織の一人ひとりが企業理念を共有し自己を律することが社会的に永続する条件である。それが行動規範である。カリスマのトップのみ頭を使い、社員は手足を使うのではなく、社員も頭も心も使う。従うのは戦略の指示命令ではなく、「行動規範」なのです。

　複雑系研究のサンタフェ研究所で「人工鳥の群れ」（ボイド）の面白い研究事例があります。先頭のリーダーと見なされる鳥の群れを成す鳥への情報伝達ロジックでは群れの行動は再現できなかった。一羽一羽が全体の飛行目標と飛行ルールを共有するロジックにするときれいな群れが再現できた。

行動規範とは自律的人材が最低限身に着ける習慣かもしれません。