セミナー「回転軸運動の力学と動力費削減技術(特許)」

軸ブレはアンバランス問題だけではない

「軸をブレない生き方をしろ!」とか回転軸のブレは機械の問題から人間の生き方までの比喩に使われます。

現代産業の動力は車にしろ電動機にしろ回転軸のブレがエネルギー効率や生産加工品質に悪影響しています。

■ブレとは振れであり、工学的には振動です。回転軸が動かないで回転するコマは倒れないがコマが真円ではなく形状が偏っていると遠心力が働いて倒れます。

偏心とは回転中心とコマ(回転体)の重心が離れるアンバランスのことです。これが回転軸ブレ振動の原因とみられバランサーが開発され多くの分野で使われています。

バランサーは偏心のズレを無くす調整装置で遠心力による振動を抑えます。遠心力が元になる振動は抑えますが、振動の元は遠心力だけではない。

回転抵抗力、又は摩擦による振動が実は大きい。

遠心力は回転体の半径方向の振動を起こしますが、回転摩擦は周方向、すなわちねじり振動を起こします。僕が取得した特許はねじり振動抑制に効果があることが理論的にも実験の結果でも明らかです。又バランサーと同じように遠心力による振動も抑えます。センサーも制御装置も要らないシンプルな構造で安く簡単にできる。ただ動かそうとする力に抗する慣性力を使うだけです。

コロンブスの卵ですが、理論ありき振動の専門家ほど理解してくれないが現象観察とニュートン力学の思考実験に是非参加下さい。

1日時間をかけて分かり易く説明します。

セミナー概要

回転駆振動問題は自動車の駆動系、電動機の主軸、動力伝達の歯車、プーリーなどでエネルギー損失、位置決め精度問題、騒音、安全性など現代の産業界での永遠の課題です。回転軸振動の運動をスポーツ・格闘技の力学を二―トン力学で解説し特許技術の軸ブレ低下の原理を解説します。通常回転体振動問題の解決策は芯出しというバランサーですがバランサーは遠心力を相殺しますが回転摩擦には無力です。回転摩擦を相殺する原理と実験結果をお見せします。

特徴

周波数領域での検討は振動の力学的挙動がブラックボックスとなりやすいですが、本セミナーでは高校物理で学ぶニュートン力学での思考実験で理解を深めます。原理を理解した上でものづくり企業での設備や製品に応用し動力費削減、製品加工精度向上、騒音防止などを目的に特許ライセンスを含む共同開発の機会が得られます。

 

セミナーの特徴

回転軸運動方程式とシミュレーションで理解する

振動とは反復する変位の変動であり、変位は速度により速度は加速度により加速度は力によって生じます。つまり回転軸の振動の元は偏心による遠心力と摩擦や衝突による回転抵抗である力であることを理解します。

変位に比例して元に戻そうとする弾性力、速度に比例して動きを抑える粘性力、作用する力に対してその場に留まる慣性力が釣りあう作用反作用の方程式が運動方程式です。

基準条件に対して弾性係数、粘性係数、質量(慣性モーメント)のパラメーターの変化が振動の大きさに与える影響をシミレーションしました。

様々な軸ブレ抑制装置試作品に対してボール盤や研磨盤での実験データの分析で実証します。

 

特許取得

一般的には機械振動制御の従来特許は周波数領域で共振しない自律振動周波数(固有振動)を回避するのがほとんどです。運動の原理をニュートン力学までさかのぼり原理を解明し、独自の構造で特許取得しました。構造が似ているということで10件以上の先行特許を特許庁から指摘されましたが、それぞれの作用原理と構造の違いや実験結果を提示して1年以上かけて特許に至りました。

原理

「特許技術の分かり易い説明:慣性の法則と2つの物体の衝突」

■ニュートンのゆりかごという玩具をご覧ください。両端の球が衝突しても中の球が動かないのは何故か?ぶつかった衝撃力に対して反対側の球が作用反作用の同じ大きさで逆方向の力が作用していることによります。

これと同じ原理で転がり抵抗を相殺する画期的な発明と言えます。

■回転軸振動制御技術で従来あるのはダイナミックダンパー(遠心振子)で外力と共振しないようにする技術です。又バランサーは回転中心と重心(慣性モーメント線)が離れる偏心を抑え遠心力を相殺する技術です。

しかしバランサーはアイドル運転では有効ですが回転抵抗のある実運転では無効です。ジャイロも慣性力を利用する重要な技術ですが、それに加えて外力である回転抵抗そのものを抑える技術は従来ありませんでした。本特許技術はバランサーの持つ限界を突破し、芯出し(バランス取り)の時間を節約し稼働時間を増やします。

■この原理は慣性の法則と2つの物体の衝突による作用反作用で説明できます。

慣性とは日常生活では「今のままの状態を保とうとする性質」で使われます。習慣や惰性でものごとが改革できないことの比喩にも使われます。

ニュートン力学の第1法則「慣性の法則」は「物体に力が働かなければ止まっているか等速運動を続ける」です。

■慣性の法則に従って等速運動している物体に別の物体が接触(衝突)するとその瞬間に力が働き等速運動は乱されます。衝突は力を与えるだけではなく同じ力が返ってくる。人と人の関係や国と国との衝突も同じですね。関係が無ければ相互に影響しないけど接触すると反作用がある。

回転運動でも同じ慣性で回転を続けます。回転体に力が働かなければ静止するか等速回転運動を続ける。回転している、偏心の無い(回転中心と重心が同じ)回転体は回転軸の摩擦が無ければ永久回転運動を続けます。

摩擦の無い真円のコマがいつまでも回転するのは慣性の法則通りですが現実には真円のコマは作れないし、コマの芯は回転摩擦力によって長時間回ってもやがて倒れる。

■さて回転軸ブレ抑制特許技術の構造は回転軸と一体化して回転するフランジ(デスク)の内部に円対称に配置された球空間内で自由に動く球体が入れてある。この球体は慣性体だから慣性球と呼びます。定速回転している時は慣性球は遠心力で球空間で回転半径の方向に押し付けられて回転体とともに定速回転している。

例えば回転体が回転しているドリルだとします。アイドル運転しているときは抵抗摩擦がほとんどないので動力があまり働かなくても慣性の法則どおり定速回転を続けます。

アイドル運転ではなく実際に穴をあける加工をすると回転方向に回転体が摩擦抵抗を受けると内部の球空間で遠心力で外側に押し付けられながら定速回転している慣性球に抵抗する力が働くと慣性球はその力に打ち勝とうとする反作用が発生する。

これはニュートン力学第3法則「作用反作用」です。

右手で左手を叩くと右手から左手に力が働くとともに左手からも右手に同じ力が働く。

■摩擦も衝突も2つの物体間の力の作用は反作用を受けて相互に同じ力が働きます。ドリルの刃が加工時に被加工物に切削力を与えると作用反作用で被加工物から摩擦抵抗を受ける。

タイヤの駆動回転で地面を押すと作用反作用で地面から摩擦抵抗を受ける。この摩擦抵抗が車を走らせるのです。

■摩擦抵抗力を受けたドリルは内部の球空間にある慣性球に衝突して力を慣性球に伝える。ドリルが衝突(摩擦)で慣性球に力を与えると反作用で慣性球からドリルに反力を及ぼします。

工作物とドリルの衝突とドリルと慣性球の衝突と連鎖衝突が起こる。この時ドリルは工作物からの摩擦抵抗力と慣性球からの反力の反対側から同じ大きさの力を受ける。

ドリルのぶれの元である摩擦力は慣性球に働くとともに慣性球からドリルにも反作用が働き摩擦力を相殺するのでドリルのブレが抑えられるのです。

 

 

セミナー内容

1.プロジェクトアプローチ

先ず初めに特許取得するまでの背景や動機、研究開発プロジェクトのアプローチについて述べます。そして回転軸振動問題について電動機、生産加工、自動車、電車等の産業界での現状の対策についてニュートン力学的、振動工学的視点から問題を整理します。
 
2.機械振動の力学 続いて自励振動や共振など基本的な振動の種類と振動の原因となる様々な力と振動のメカニズムについて力学的考察し運動方程式をシュミレーション通して質量、粘性、弾性の意味を解釈し、既存の振動抑制技術について整理します。

3.慣性力衝突による力の相殺

本特許技術のコアである慣性力衝突の現象を幅広い事例から力学的考察を紹介し、特許審査の意見書で述べ本特許技術の狙いを従来の専門別に分類された振動技術と対比しその違い紹介します。
4.実験,CAE解析,理論化,試作実験 回転体の振動抑制は回転中心と重心が離れている偏心を無くすバランサーが使われていますが、本特許の研究に参考にした2つバランサーと称する制振技術の比較を品質工学的実験とCAE解析により一つの仮説的発見を紹介します。その仮説理論に基づきボール盤での制振コア試作実験を経て回転抵抗相殺振動抑制の技術を確立しました。アイドル運転では効果が見られないが捩じり振動を含むあらゆる方向の複雑な振動を抑えることを説明します。
5.特許技術の総括と応用 そして最後に本技術の潜在的ポテンシャルを概観します。動力費を低減する回転摩擦によるエネルギーロスの削減だけではなく生産加工精度の向上、騒音防止など現代産業のものづくりの問題を解決する技術であることを紹介します。
 

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