セミナー:SCMスマートファクトリーものづくり利益体質改善

セミナー概要

工学分野から経営・社会分野の問題解決に部分ではなく全体システムの構造と因果関係をモデル化するステムダイナミックスをSCM(サプライチェーンマネジメント)に応用すると、IOTやビッグデータなどのICTインフラが稼げる工場づくりに有効なツールとなります。シミュレーションを通して同期化の意味、在庫変動と欠品現象、生産能力と時間などが利益に与える影響が分かります。

特徴

利益速度という管理会計指標が設備や人がどれだけ利益を生むか。スマートファクトリー、IOTなどセンサーとネットワーク、クラウドなどインフラの上でどのようにデータを利益を生む行動につなげるかの指標が稼げる工場づくりの成果を決めます。経営資源の稼働時間に影響を受けるセオリーからスマートファクトリー設計の方法論を提案します。

 

 

利益体質改善のパラダイムシフト

ERPの位置づけと活用

世界標準としてもてはやされたERPですがこれで利益体質改善の事例はありません。ERPは2つの目的を持ちます。1つは生産計画の所要量計算のMRPを使って過剰在庫と欠品を無くすことです。2つ目は資材、生産、販売、会計などの基幹業務のデータを統合一元化して重複のないOne fact in one pkaceで最新の正確な経営情報を維持して正しい経営判断をする目的です。

しかしながら1つ目の過剰在庫と欠品防止には効果がないどころかERP導入で悪化したという事例が多いのは何故か?

そもそもMRPによる安全在庫の計算は需要予測の不確定性を確率統計理論でモデル化されており、このモデルでは在庫削減とサービスレベル(欠品が少ない水準)はトレードオフ(相矛盾)と見なしています。つまり機会損失防止と在庫削減は両立しないことを前提とする理論と言えます。

稼げない根本要因

何故ものづくりで稼げないか。在庫をコストと見なすことが最大の原因と考えます。「コスト削減のために在庫削減する」ことと「売上強化の在庫を増やす」は両立しません。日常の改善は部署別のコスト削減が大部分であり、一方で売上強化は在庫を十分もって機会損失を無くすために在庫を増やす力を生みます。これらは悪循環します。在庫は資材、仕掛品、製品が工場の内外の部門を超えたサプライチェーンの至るところに散在しており、各部門の管理を超えている。キーとなる考え方は「在庫は時間である」と考えてモノが企業を通過する時間短縮を考えるべきです。

マネジメントサイエンスの確率統計論の呪縛から脱却

そもそもMRPは生産間隔をあけてまとめ生産する方が効率が良いとする少品種大量生産の安定した市場に適合したシステムと言えます。ところが多品種少量生産におていは生産間隔をあけるまとめ生産では需要予測が外れ過剰在庫と欠品が頻発します。

なぜなら安全在庫は需要予測を正規分布の確率分布に従って一定の欠品率を許容して(2~3σ)計算しますが需要予測はほとんど外れるからです。在庫コストと欠品コストはトレードオフ(相矛盾)の関係で妥協するのがMRPが根拠とする科学的管理法の盲点と言えます。

このトレードオフを両立させる指標は在庫を増やす供給(生産)と在庫を減らす需要(出荷)が同期化するレベル(水準)です。そのために有効なツールがシステムダイナミックスです。システムダイナミックスでは時間軸での供給速度、在庫変動、需要速度がモデル化できて分析予測、制御に使えます。

セミナー内容

工学分野から経営・社会分野の問題解決に部分ではなく全体システムの構造と因果関係をモデル化するステムダイナミックスをSCM(サプライチェーンマネジメント)に応用すると、IOTやビッグデータなどのICTインフラが稼げる工場づくりに有効なツールとなります。シミュレーションを通して同期化の意味、在庫変動と欠品現象、生産能力と時間などが利益に与える影響を理解することを狙いとします。一個当たり利益と数量の積が利益という会計原則の他に、利益速度と稼働時間の積が利益というロジックを使います。設備や人の経営資源の稼働時間を分析する日本発のTPMやTOC(制約理論)を結合しスマートファクトリー設計論を展開します。

項目

1.今岡善次郎のSCM

方法論としてのツール、SCMが解決する問題、在庫の本質、フィードバック制御、システムダイナミックスモデル、シンクロナイゼーション、メタファー、インテグレーション(統合)、部分最適(効率)から全体最適(効果)へ

2.ゴールドラット博士の制約理論(TOC)とその応用

TOC(制約理論)システムモデル、ハイキングメタファー、クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント
3.セル生産の原理から見るTPSの考察 トヨタ式経営とロジステイックス、ジャストインタイム(TPS),セル生産の本質(メカニズム、組織、制約)、稼働率と可慟率、タクト生産、平準生産
4.TPS(トヨタ)のイノベーションの分析(帰納法) 帰納法と演繹法、トヨタのイノベーションの歴史、TPSから導くSCM
5.ドラッカー・フレームワークのSCM 社会生態学思想と日本的経営、時間という資源、分業論批判、科学的管理法を超える知識労働、時間とフィードバック、統合、流
6.オペレーションシステム(SCM)の分析(診断)と設計(処方) 仕事の設計、EA(エンタープライズ・アーキテクチャー)、システム設計(トップダウンとボトムアップ)、現実からの改善(リバースエンジニアリング)、孫子の兵法と医療、SCM診断からSCM戦略立案
7.IOTで稼げる工場スマートファクトリーを設計する ビジネスモデル進化(モジュール化、バーチャル化、グローバル化)、ICT/IOTの役割、管理ではなく自律制御、ERPとスマートファクトリー、生産システムの最適化とトレードオフ、システムダイナミックス、同期非同期、マスプロダクションのパラダイムにおける安全在庫、利益速度とプロフィットドライバー、生産システムのシステムダイナミックスモデル、シミュレーション、IOTで稼げる工場にするスマートファクトリー構想、成功事例、システム開発の壁とプロジェクトマネジメント、システム開発提案、学会投稿論文

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