メルマガ:TOC(制約理論)とトヨタ式経営の本質

 

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「宇宙の法則:病気の発見と治療のメカニズム」

 

 

平成30年11月14日水曜日のメルマガ配信します。

 

 

■11日日曜日、若年性認知症家族会の有志16人が

会員の一人の松戸にある自宅に集まり

広い庭でバーべキュウパーテイしました。

 

12時に集合し18時解散という長時間の懇親会は

それぞれの悩みとどう対処したか

当事者としてお互いに情報交換しました。

 

早期発見・早期治療が医学の常識だとすれば

この病気の場合は

「早期発見・早期絶望」という場合もある。

 

 

■しかし、

早期発見は早期覚悟でもあり

介護人生にどう向き合うかの覚悟も早ければ早いほどいい。

 

受けれれられない現実も受け入れなければ

修羅場が続くだけである。

 

 

ものづくりにおいても

設備や現場の「早期異常発見が早期の処置」につながります。

 

■異常発見から処置までには

異常の原因が分かっていなければなりません。

 

病気のメカニズム(動特性、ダイナミックス)が分からなければ

治療はできない。

 

経営資源の時間がキャッシュを生むが

メカニズム(動特性、ダイナミックス)が分からなければ

利益は創れない。

 

回転軸振動の

メカニズム(動特性、ダイナミックス)が分からなければ

振動を抑制できない。

 

 

■ホームページも、ものづくりの永遠の課題である

「在庫と欠品のジレンマ」「動力源の回転軸ブレ」という

異常の原因に焦点を当てました。

http://www.bizdyn.jp/

 

エッジの効いた2つのテーマのセミナー体系化しました。

1.「セミナー:SCMスマートファクトリーものづくり利益体質改善」

http://www.bizdyn.jp/service2

 

 

2.「セミナー回転軸運動の力学と動力費削減技術(特許)」

http://www.bizdyn.jp/service1

 

そしてこれらの研究開発を鼓舞した2つのマネジメント思想も

体系化しました。

 

3.「セミナー:もの創り製品開発イノベーション」

http://www.bizdyn.jp/service4

 

4.「セミナー:主体性あるひとづくり(ドラッカー)

http://www.bizdyn.jp/service3

 

 

 

■さて、

本日のテーマ

====================

「異常の発見とその処置」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■仕事というものは

人間の「意思と方法」によって支えられている。

 

自動化されてもIOTによるスマートファクトリーでも

機械もコンピュータもは意思と方法を自分で判断しない。

 

意思と手法は人間の仕事の本質である。

 

 

 

■オートメーションという言葉はもう古いが

オートメ―ションの条件は

「機械が異常を発見しその処置も自動的に行う」

というものであった。

 

トヨタ生産方式の「自働化」とは

元々織機に異常があれば自動的に止まる仕組みを作ること

から発想された。

 

現場でトラブルがあれば管理者ではなく

現場で止める自律管理システムである。

 

その意味でオートメーション(自動化)

ではなくプレオートメ―ション(自働化)

であると言える。

 

 

■さてスマートファクトリーというコンセプトは

オートメ―ションという文脈で考えると

どのように位置づけられるのだろうか?

 

異常を発見するとは

運転状態をセンサーで把握することである。

 

処置の自動化とは

センサーで測定したデータによって

最適制御することと言える。

 

 

■ロケットや宇宙船の機械システムの制御モデルである

現代制御理論では

3つの切り口からシステム問題を定義して最適解を得る。

 

・システムの動特性

・システムの制約

・システムの目的関数

 

現代制御理論のフレームワークで

スマートファクトリーを設計するときキーとなる技術は

センサーでリアルタイムで動特性を把握することであろう。

 

異常の発見のみならず生産速度と出荷速度

その差分積分である在庫を測定しながら

生産速度と稼働時間を観る。

 

処置の自動化はサイバー空間で

最適化することになる。

 

 

●ご質問ご意見は気軽に

本メールの返信でよろしくお願いします。

 

imaoka@bizdyn.jp

 

今岡善次郎

 

 

 

 

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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織

の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか

仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。

科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、

企業は社会の一部である。

 

 

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「日々学び進化させ、次世代につなげたい」

 

 

平成30年10月24日水曜日のメルマガ配信します。

 

秋も深まり朝夕の気温が下がってきました。

 

衣替えの準備が必要ですが今は切り替えが

大事な季節ですね。

 

■20日土曜日

(株)ソフトパワー研究所

http://spken.cocolog-nifty.com/

主催(清水信博氏)の第6回TOC学会に参加しました。

 

7人の発表者に交じり依頼されていた講演を行いました。 

 

TOCの思想や原理を応用した真摯な事例発表は

素晴らしかった。

 

で充実した1日でした。

 

 

■僕に与えられたあ記念講演のテーマは

「私とTOC」ということでした。

 

僕自身はTOCの専門家とは認識していませんが、

ゴールドラットの名著「ザ・ゴール」の翻訳本が出版される前に

「サプライチェーンマネジメント」で

そのエッセンスを紹介したことでTOCの専門家と見なされています。

 

 

実は本著は今岡独自のシステムダイナミックス視点での

解釈であったことは知られていません。

 

ゴールドラット博士のTOC(制約理論)は

公式のフレームワークを提供していますが、

今岡は公式より力学的(ダイナミックス)に注目しました。

 

ドラッカーはじめ多様なツールを理解し、

その関係と位置づけを理解して、

目的に合わせて自由に選択活用することを目的にしています。

 

 

 

■多様なツールをISDIスクールとして体系化しました。

http://www.bizdyn.jp/service

 

ISDIスクール4つのセミナー開催要領(予定表、参加費)はこちらへ

http://www.bizdyn.jp/flow

 

場所アクセスはこちらへ

http://www.bizdyn.jp/15396793716477

 

 

日々学び進化させ次世代につなげたいと思います。

 

本日の学びも新郷重夫氏からです。

 

 

■さて、

本日のテーマ

====================

「人間の習性を脱却した人と機械の分離」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■ものづくりの歴史において近代産業は

 

「人間の手の働きを工具に換え、機械に換え、

頭の働きをソロバンから電卓に換え、

コンピュータに換えてきた」

 

と考えることができる。

 

機械化が進んでも主体作業は人間であり

機械やコンピュータは補助作業として見なされ

完全無人化は進んでいない。

 

AIやロボットが登場しても

「人間と機械の連合作業」は基本的に無くならない。

 

 

■機械に品物を取り付けて自動的に動かすようになっても

惰性によって人は機械の側にいて

「監視作業」する状態が続いている。

 

技術の進化が「機械と人間の連合」という惰性によって

イノベーションにすぐならない事例は多い。

 

工場の動力が蒸気機関から電動機に代わっても

半世紀は機械は電動機を中心に配置されたという。

 

イノベーションの原理を歴史から抽出した

クリステンセンによると

陸上の馬車を使った砲撃の習性が

艦船での砲撃に長い間受け継がれたという。

 

砲撃の際に馬が驚いて砲台が移動しないように

抑えるという無駄な行為が艦砲砲撃でも

半世紀残った。

 

 

■この「強固な習性である人と機械の密着関係」を

他に先んじて分離したのは

トヨタ生産方式だったと新郷氏は言う。

 

機械と人は1対1であったのが常識の時代に

3500台の機械に作業者は700人、

即ち1人平均5台の機械を使う工場を作った。

 

ある機械の自動運転時間に作業者は別の機械の品物の

取り付け取り外しの段取り作業を行う。

 

「多台持ち作業」と言われている

手法である。

 

・機械は償却すればいつかタダになるが

人件費は永久に発生する。

 

・機械の稼働率は落ちても人の稼働率がコストに

影響する

 

という2つの基本理念が背景にある。

 

 

■さてこの理念はIOT時代にどう応用するか?

 

ものづくり企業の経営システムに

ICT(情報通信技術)の革新を真のイノベーションにつなげるには

人と機械の連携の仕方を変えることだろう。

 

例えばERP(基幹業務)と人間のマネジメントの関係は

長い歴史を持つ会計システムや原価計算に

基づいている。

 

財務会計管理だけでは利益は作れない。

 

利益は現場の設備や人が生む。

 

日報入力ではなくセンサーによる測定と

現場からの無線ネットワークで得られたビッグデータを

どう使うかという利益をを生む

システム設計が鍵になる。

 

 

 

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imaoka@bizdyn.jp

 

今岡善次郎

 

 

 

 

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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか

仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。

科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、

企業は社会の一部である。

 

 

 

■さて、

本日のテーマ

====================

「人間の習性を脱却した人と機械の分離」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■ものづくりの歴史において近代産業は

 

「人間の手の働きを工具に換え、機械に換え、

頭の働きをソロバンから電卓に換え、

コンピュータに換えてきた」

 

と考えることができる。

 

機械化が進んでも主体作業は人間であり

機械やコンピュータは補助作業として見なされ

完全無人化は進んでいない。

 

AIやロボットが登場しても

「人間と機械の連合作業」は基本的に無くならない。

 

 

■機械に品物を取り付けて自動的に動かすようになっても

惰性によって人は機械の側にいて

「監視作業」する状態が続いている。

 

技術の進化が「機械と人間の連合」という惰性によって

イノベーションにすぐならない事例は多い。

 

工場の動力が蒸気機関から電動機に代わっても

半世紀は機械は電動機を中心に配置されたという。

 

イノベーションの原理を歴史から抽出した

クリステンセンによると

陸上の馬車を使った砲撃の習性が

艦船での砲撃に長い間受け継がれたという。

 

砲撃の際に馬が驚いて砲台が移動しないように

抑えるという無駄な行為が艦砲砲撃でも

半世紀残った。

 

 

■この「強固な習性である人と機械の密着関係」を

他に先んじて分離したのは

トヨタ生産方式だったと新郷氏は言う。

 

機械と人は1対1であったのが常識の時代に

3500台の機械に作業者は700人、

即ち1人平均5台の機械を使う工場を作った。

 

ある機械の自動運転時間に作業者は別の機械の品物の

取り付け取り外しの段取り作業を行う。

 

「多台持ち作業」と言われている

手法である。

 

・機械は償却すればいつかタダになるが

人件費は永久に発生する。

 

・機械の稼働率は落ちても人の稼働率がコストに

影響する

 

という2つの基本理念が背景にある。

 

 

■さてこの理念はIOT時代にどう応用するか?

 

ものづくり企業の経営システムに

ICT(情報通信技術)の革新を真のイノベーションにつなげるには

人と機械の連携の仕方を変えることだろう。

 

例えばERP(基幹業務)と人間のマネジメントの関係は

長い歴史を持つ会計システムや原価計算に

基づいている。

 

財務会計管理だけでは利益は作れない。

 

利益は現場の設備や人が生む。

 

日報入力ではなくセンサーによる測定と

現場からの無線ネットワークで得られたビッグデータを

どう使うかという利益をを生む

システム設計が鍵になる。

 

 

■さて、

本日のテーマ

====================

「シングル段取りの思想とひとづくり」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■段取り時間を一桁代の分に短縮するシングル段取りは

テクニックではなく思想である。

 

混然一体となっている段取り替え時間を

外段取りと内段取りに区分するというのは

人間の習性に反する。

 

作業を開始してからでないと問題が発見できないことがある。

 

事前に工具の修理したり型を探したりすることは

修練が必要である。

 

 

■料理を始めると必要な調味料を切らしていて

買いに行くとか

外科医が心臓手術している途中で

必要な器具が見つからないとか。

 

大事な報告書をまとめていると

レポートに入れる写真が足らないと気付き報告書作成が

遅れるとか。

 

段取り時間短縮とは

主要資源の時間のロスをどう削減するかという

問題に帰着します。

 

 

■内段取りを外段取りにするとは一般的な定義をすれば

主資源(設備)の時間ロスを減らすために

副資源(作業者)の時間で補うということになります。

 

機械を止める時間を無くすために

人が必要な準備作業をする。

 

 

主資源が作業者の場合は

人の時間ロスを減らすために機械を使う。

 

日報などで人がデータ入力する時間を減らすために

センサーで自動的にデータを測定しコンピュータにアップロードする。

 

人の時間を分析改善に役立てる。

 

 

■スマートファクトリーというコンセプトが

IOT、AI,ビッグデータなど流行語となっていますが、

ものづくりの思想が大きく役立ちます。

 

シングル段取りにする思想「外段取りを内段取りにする」は

人間とコンピュータの役割分担の設計思想になる。

 

今のところセンサーとネットワークの技術先行ですが

ものづくりもシステムづくりも

技術だけではないひとづくりが欠かせません。

 

ドラッカー思想が

脳神経の轍(わだち)を作ってくれるのです。

====================

「作業のネットワーク連鎖の改善:スマートファクトリー」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■工場でも店舗や事務所での所作(作業、仕事などあらゆる行為)は

英語で言えばワークであり

多くの人間がネットワーク(網目構造)で繋がっている。

 

生産現場のネットワーク連鎖の構造を新郷氏は

4つの現象から成り立つと分析する。

 

加工作業、検査作業、運搬作業、停滞作業に分類できる。

 

 

加工とは切る、削る、塗る、組み立てるで、事務作業なら

書く、計算する、まとめる、会話するなど主要な作業である。

 

■検査とは測る、観る、チェックするなど加工の結果を確認する作業である。

運搬とは位置を変えることである。

停滞とは作業対象が何もされないで待つために使われる時間である。

 

そしてそれらのそれぞれに主体作業と付随作業があるとする。

 

加工の付帯作業は機械に対象物を取り付けたり外したりすることである。

検査の付帯作業は測定器の準備や片付けすることである。

運搬の付帯作業は運搬車に載せたり降ろしたりすることである。

停滞の付帯作業は棚に載せたり取り出したりすることである。

 

そしてそれぞれの時間を分析することで

生産時間のどこに無駄がないかを見て改善するのである。

 

 

■ものづくりのマネジメントとは最終的に

時間当たりどれだけ利益を生むかのオペレーションマネジメントである。

 

時間当たりの利益を上げるには時間の無駄をなくすことである。

 

今岡善次郎が提唱しているサプライチェーンマネジメントは

ネットワーク連鎖の作業を2つに分類する。

 

新郷氏の分類に従えば

加工・検査・運搬はプロセスであり

停滞はストックであり、

サプライチェーンはプロセスとストックのネットワーク連鎖と

定義する。

 

 

そしてプロセスとプロセスの間にストックが介在し

プロセスとストックの交互のネットワーク連鎖として

サプライチェーンを定義する。

 

サプライチェーンのシステムのオペレーションの評価関数は

全通過時間、すなわちリードタイム、又は生産時間を如何に短縮して

利益を向上することにある。

 

 

■TOC(制約理論)ではスループットという。

 

今はIOT(モノや設備がインターネットで繋がる)時代において

プロセス時間とストック時間(在庫時間)が

センサーで計測されてコンピュータに送られる。

 

新郷氏の無駄時間を無くし生産改善する手法は

これらのIOTツールによって飛躍的なイノベーションが可能になった。

 

今岡は時間測定と生産量の測定から

利益速度*稼働時間=利益の管理会計を提唱している。

 

需要と供給をマネジメントしながら

利益速度を改善するシステム、

すなわちスマートファクトリーが実現する

 

 

====================

「3つの出会いがシングル段取りを生んだ」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■世の中を変えるイノベーションとは

単一の偶然の発明ではない。

 

ものづくり日本が誇るシングル段取りも

新郷氏が出会った3つの成功事例から理論化された。

 

 

段取りとは機械で製品を作る時の準備作業である。

 

この準備作業に時間が取られると

実際の製品を作る時間が減るので

段取り時間の削減は生産能力の向上となる。

 

日本のものづくりがトヨタを中心に大きく発展した時代には

24時間かかっている段取り時間を2分40秒にしたり

8時間を58秒にしたりと顕著な事例もあるが

平均すると1/20になったという。

 

 

■3つの事例の一つ。

 

昭和25年新郷氏は東洋工業、今の社名マツダの工場改善に新郷氏は伺った。

 

大型プレスの能力不足がネックを改善する目的で

現場観察した後プレス作業の稼働分析を1週間させてもらった。

 

最初は現場の熟練作業者は優秀で真面目だから

無駄など無いと抵抗された。

 

実際の時間を分析してみるとプレスの主体作業は僅か3%のみで

段取り替えや準備作業、材料待ち、クレーン待ちなど

機械が稼働していない時間がほとんどだった。

 

2つ目の事例は昭和32年三菱重工業広島造船所のエンジンのベッドを削る

プレーナーがのネック問題を解決した。

 

プレーナーのテーブルを1台から2台にして

1つのテーブルが使用されているとき

もう1つのテーブルで次の作業の準備しておき

機械を止める段取り時間を無くす改善を行った。

 

3つの目事例は昭和45年トヨタの車体工場で1000tプレスの

段取り時間を4時間から1時間半に、

最終的には3分に短縮した。

 

30年の年月を経て「1桁の分、10分未満9分59秒以内で段取りを終える」

「シングル段取り」と命名された。

 

 

■「トヨタ式生産方式」の生みの親、大野耐一氏は

昭和51年トヨタ自工の副社長であった時

日本能率協会発行の「マネジメント誌」に寄稿した。

 

工具交換の時間(段取り時間)を惜しんで作り過ぎたり

夜間や休日を利用するような不経済を無くすことを研究している。

 

段取り時間短縮を日本能率協会の新郷重夫さんが

シングル段取り、つまり10分未満でやると提案している。

 

半日かけて段取りして10分でものを作るのは無駄だかと

半日かけて段取りすればせめて半日は作るという習慣は

売れない製品の在庫を在庫を作るだけである。

 

 

■以上から大野氏と新郷氏の発想法が見て取れる。

 

現場の熟練工に依存するのみではない。

 

自分の目で見て自分の頭でとことん考える。

 

生産という供給のみの効率を追求するのでもない。

 

 

現場観察と時間分析の重要性

需要と供給の全体の最適化を志向する。

 

シングル段取りとは簡潔にして

トヨタ生産方式の進化、日本のものづくりの発展に貢献した

コンセプトと言えます。

 

 

年月をかけた事例の積み重ねから帰納的な発想

コンセプトを作り上げた。

 

出来上がったコンセプトや理論を公式として

応用するのはイノベーションとは言えない。

 

それもいろんな業界の問題との出会いがきっかけとなっている。

 

 

====================

「内段取りから外段取りに・調整から設定に」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■同じ機械設備で複数の製品を作るとき

作る製品を変える「段取り」時間が生産能力を落とす。

 

限られた資源である人が複数の仕事をするとき

仕事の切り替え時間が仕事の時間を減らす。

 

シングル段取りとは仕事の成果に影響する「時間」に

焦点を当てたものづくりの思想である。

 

段取り時間短縮には

・外段取りから内段取りに

・調整から設定に

の2つの思想が必要である。

 

段取りには外段取りと内段取りの2種類がある。

 

■外段取りとは機械を止めることなく動かしながら

次の製品(仕事)の準備することであり

内段取りとは機械を止めないとできない準備である。

 

 

機械を止める時間を減らすには内段取り作業を外段取りに

変えることがまず重要である。

 

材料を準備する、道具を揃えるなどは

機械が動いている間にできる。

 

機械ではなく人がキーとなる経営資源の場合は

キーとなる人の段取り時間を助手が肩代わりすれば

キーとなる人の作業時間を確保できる。

 

歯科医師と助手との関係でも同じである。

 

新郷氏の経験によれば外段取りにすることで

段取り時間の40%%は削減できる。

 

 

100分の段取り時間が60分に短縮される。

 

 

■内段取りとは機械を止めて別の仕事の準備することである。

 

例えば型の取りだし取り付け

芯出し(回転中心と重心の一致、バランス取り)や位置決め

試し加工などの調整することである。

 

これまた新郷氏の経験によれば

内段取りの時間の内60%が調整時間だという。

 

 

調整とは位置決め、バランス取り(芯出し)など

試行錯誤の時間である。

 

芯出しは電動機などの回転機械の軸ブレを少なくして

品質を安定させることである。

 

調整時間の短縮で最も良い方法は

「調整しない」ことである。

 

つまり調整しないで一発で「設定する」ことである。

 

 

■ものづくりで稼ぐ工場にするには

設備や人の時間の無駄を分析(見える化)して取り去る対策を

自動化することである。

 

IOTやビッグデータやAIはそれらを実現する道具であるが

道具を使う思想がないと効果はないし

逆効果になる場合がある。

 

 

時間短縮がどうして利益体質になるのか

どの設備やどんな人的資源の時間がコントロールポイントになるのか?

 

IOTやビッグデータやクラウドなどツールベンダーは

経営に役立つデータをリアルタイムの

収集できるとPRしているが

どのようなデータをどう使うかという思想は

トヨタ式経営や新郷氏の思想が参考になる。

 

※====================

「シングル段取りの思想とひとづくり」

「トヨタ生産方式のIE的考察」(新郷重夫、日刊工業新聞社、1980年)」より

==================

 

■段取り時間を一桁代の分に短縮するシングル段取りは

テクニックではなく思想である。

 

混然一体となっている段取り替え時間を

外段取りと内段取りに区分するというのは

人間の習性に反する。

 

作業を開始してからでないと問題が発見できないことがある。

 

事前に工具の修理したり型を探したりすることは

修練が必要である。

 

 

■料理を始めると必要な調味料を切らしていて

買いに行くとか

外科医が心臓手術している途中で

必要な器具が見つからないとか。

 

大事な報告書をまとめていると

レポートに入れる写真が足らないと気付き報告書作成が

遅れるとか。

 

段取り時間短縮とは

主要資源の時間のロスをどう削減するかという

問題に帰着します。

 

 

■内段取りを外段取りにするとは一般的な定義をすれば

主資源(設備)の時間ロスを減らすために

副資源(作業者)の時間で補うということになります。

 

機械を止める時間を無くすために

人が必要な準備作業をする。

 

 

主資源が作業者の場合は

人の時間ロスを減らすために機械を使う。

 

日報などで人がデータ入力する時間を減らすために

センサーで自動的にデータを測定しコンピュータにアップロードする。

 

人の時間を分析改善に役立てる。

 

 

■スマートファクトリーというコンセプトが

IOT、AI,ビッグデータなど流行語となっていますが、

ものづくりの思想が大きく役立ちます。

 

シングル段取りにする思想「外段取りを内段取りにする」は

人間とコンピュータの役割分担の設計思想になる。

 

今のところセンサーとネットワークの技術先行ですが

ものづくりもシステムづくりも

技術だけではないひとづくりが欠かせません。

 

ドラッカー思想が

脳神経の轍(わだち)を作ってくれるのです。