セミナー:在庫削減と欠品防止のジレンマ解消の
サプライチェーンマネジメント

JTC日本テクノセンター主催

スマートファクトリー実現のための生産マネジメントと利益体質改善策

~ 稼げる工場の生産システムモデル 、TOC(制約理論)とTPS(トヨタ生産方式)、生産システム最適化と利益体質つくり ~

・利益を生み出す生産システムモデルを学び、スマートファクトリーを実現するための講座
・AIやビッグデータを効果的に活用し、利益を出せる生産システムを構築しよう!

在庫削減と欠品防止のジレンマをどう解決するか?

「在庫を減らすと欠品になる」「欠品をなくすなら在庫を増やせ」

すなわち在庫を減らすことと欠品を防止することは両立しないジレンマであることはビジネスにおける共通認識と見なされています。

■しかし日本発リーン生産の元祖ジャストインタイムは在庫ゼロで欠品(材料不足)が起きないことの説明ができない。同期生産(シンクロナイズド・プロダクション)という言葉で説明できます。需要と生産を同期化する生産というわけです。

■欧米初のERP(企業資源計画)という統合基幹業務システムもMRP(資材所要量計画)という必要需要に合わせて資材計画するシステムもその共通認識で設計されています。需要にあわせて資材と生産を計画するからこれだって同期生産ではないかという専門家が多い。

でもERP入れて過剰在庫も欠品も減らない。何故か?

■在庫管理の理論では在庫を削減するために欠品にならない最小の在庫、すなわち「安全在庫」を計算する理論があります。安全在庫の計算は必要な需要の予測が前提です。

需要は不確定だから不確定性を扱う理論モデル確率統計論という「数学モデル」が使われる。数学という科学的手法が使われていることが実は盲点になって現実を考えなくなる。

トヨタのジャストインタイムの現象を科学的工学的の説明できないので学者の中では「秘技」として片づけてしまう。

■在庫削減と欠品防止は両立しないという共通認識からの解決策は「妥協」という選択しかありません。妥協点はコストを評価基準にした「最適在庫」となります。しかしビジネスにおいてコストは全体最適の評価基準ではなく部分最適です。

全体最適の評価基準は利益です。

IOTによりスマートファクトリーの設計においても科学的モデルがMRP(ERP)のままでは「スマート」と言えない。

■結論は「在庫削減と欠品防止のジレンマを解決する」ことは可能です。

そのジレンマを解決するのは需要と供給の同期化(シンクロナーゼーション)の程度を上げることです。シンクロレートという指標を導入しました。

確率統計論という数学は不確定な現象をモデル化する道具であるが道具は所詮道具であり全体最適に使う別のモデルが必要となります。

そこで取り入れたのが「システムダイナミックス」です。

■株式会社21世紀ものづくり日本の

コンセプトロゴ ISDI( Imaoka System Dynamics Institute)はシステムダイナミックスという複雑なシステムの因果関係をモデル化することで、部分に分けて問題解決する対症療法的な伝統的西洋の方法論から根本問題を解決する方法論に則る理念を表明したものであります。 

システムダイナミックスの祖 元MITフォレスター教授によると「経営、財政、経済、環境など多くの問題の本質は「システム」だが、根本問題に目を向けず、対症療法に追われ、短期的効果とともに長期的慢性病を生み、対症療法をさらに重ねる結果となった」と述べています。

 

ものづくりは供給(生産)だけではなく需要(顧客)とそれを繋ぐ在庫のシステムダイナミックスのモデルを開発しました。20世紀のマスプロダクション時代のMRPに代わる多品種少量生産が主流の21世紀のパラダイムはシステムダイナミックスだと確信しています。

 

セミナー日程表(2019年10月しばらく休講します)

6本セミナーは今岡善次郎が企業の収益改善コンサルタントの経験と東京農工大MOT,多摩大学MBA,法政大学経営システム工学で担当したサプライチェーンマネジメント、生産システム工学のマネジメント教育の集大成です。

繰り返し参加されることで成果があがります。

 

 

 

 

 

ISDIスクール会費

 

 

基本料金表

 

セミナー概要

工学分野から経営・社会分野の問題解決に部分ではなく全体システムの構造と因果関係をモデル化するステムダイナミックスをSCM(サプライチェーンマネジメント)に応用すると、IOTやビッグデータなどのICTインフラが稼げる工場づくりに有効なツールとなります。すなわち利益速度管理会計をKPIとしたシミュレーションを通して同期化の意味、在庫変動と欠品現象、生産能力と時間などが利益に与える影響が分かります。

特徴

利益速度という管理会計指標が設備や人がどれだけ利益を生むか。スマートファクトリー、IOTなどセンサーとネットワーク、クラウドなどインフラの上でどのようにデータを利益を生む行動につなげるかの指標が稼げる工場づくりの成果を決めます。経営資源の稼働時間に影響を受けるセオリーからスマートファクトリー設計の方法論を提案します。

 

 

利益体質改善のパラダイムシフト

ERPの位置づけと活用

世界標準としてもてはやされたERPですがこれで利益体質改善の事例はありません。ERPは2つの目的を持ちます。1つは生産計画の所要量計算のMRPを使って過剰在庫と欠品を無くすことです。2つ目は資材、生産、販売、会計などの基幹業務のデータを統合一元化して重複のないOne fact in one pkaceで最新の正確な経営情報を維持して正しい経営判断をする目的です。

しかしながら1つ目の過剰在庫と欠品防止には効果がないどころかERP導入で悪化したという事例が多いのは何故か?

そもそもMRPによる安全在庫の計算は需要予測の不確定性を確率統計理論でモデル化されており、このモデルでは在庫削減とサービスレベル(欠品が少ない水準)はトレードオフ(相矛盾)と見なしています。つまり機会損失防止と在庫削減は両立しないことを前提とする理論と言えます。

稼げない根本要因

何故ものづくりで稼げないか。在庫をコストと見なすことが最大の原因と考えます。「コスト削減のために在庫削減する」ことと「売上強化の在庫を増やす」は両立しません。日常の改善は部署別のコスト削減が大部分であり、一方で売上強化は在庫を十分もって機会損失を無くすために在庫を増やす力を生みます。これらは悪循環します。在庫は資材、仕掛品、製品が工場の内外の部門を超えたサプライチェーンの至るところに散在しており、各部門の管理を超えている。キーとなる考え方は「在庫は時間である」と考えてモノが企業を通過する時間短縮を考えるべきです。

マネジメントサイエンスの確率統計論の呪縛から脱却

そもそもMRPは生産間隔をあけてまとめ生産する方が効率が良いとする少品種大量生産の安定した市場に適合したシステムと言えます。ところが多品種少量生産におていは生産間隔をあけるまとめ生産では需要予測が外れ過剰在庫と欠品が頻発します。

なぜなら安全在庫は需要予測を正規分布の確率分布に従って一定の欠品率を許容して(2~3σ)計算しますが需要予測はほとんど外れるからです。在庫コストと欠品コストはトレードオフ(相矛盾)の関係で妥協するのがMRPが根拠とする科学的管理法の盲点と言えます。

このトレードオフを両立させる指標は在庫を増やす供給(生産)と在庫を減らす需要(出荷)が同期化するレベル(水準)です。そのために有効なツールがシステムダイナミックスです。システムダイナミックスでは時間軸での供給速度、在庫変動、需要速度がモデル化できて分析予測、制御に使えます。

セミナー内容

工学分野から経営・社会分野の問題解決に部分ではなく全体システムの構造と因果関係をモデル化するステムダイナミックスをSCM(サプライチェーンマネジメント)に応用すると、IOTやビッグデータなどのICTインフラが稼げる工場づくりに有効なツールとなります。シミュレーションを通して同期化の意味、在庫変動と欠品現象、生産能力と時間などが利益に与える影響を理解することを狙いとします。一個当たり利益と数量の積が利益という会計原則の他に、利益速度と稼働時間の積が利益というロジックを使います。設備や人の経営資源の稼働時間を分析する日本発のTPMやTOC(制約理論)を結合しスマートファクトリー設計論を展開します。

項目

1.今岡善次郎のSCM

方法論としてのツール、SCMが解決する問題、在庫の本質、フィードバック制御、システムダイナミックスモデル、シンクロナイゼーション、メタファー、インテグレーション(統合)、部分最適(効率)から全体最適(効果)へ

2.ゴールドラット博士の制約理論(TOC)とその応用

TOC(制約理論)システムモデル、ハイキングメタファー、クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント
3.セル生産の原理から見るTPSの考察 トヨタ式経営とロジステイックス、ジャストインタイム(TPS),セル生産の本質(メカニズム、組織、制約)、稼働率と可慟率、タクト生産、平準生産
4.TPS(トヨタ)のイノベーションの分析(帰納法) 帰納法と演繹法、トヨタのイノベーションの歴史、TPSから導くSCM
5.ドラッカー・フレームワークのSCM 社会生態学思想と日本的経営、時間という資源、分業論批判、科学的管理法を超える知識労働、時間とフィードバック、統合、流
6.オペレーションシステム(SCM)の分析(診断)と設計(処方) 仕事の設計、EA(エンタープライズ・アーキテクチャー)、システム設計(トップダウンとボトムアップ)、現実からの改善(リバースエンジニアリング)、孫子の兵法と医療、SCM診断からSCM戦略立案
7.IOTで稼げる工場スマートファクトリーを設計する ビジネスモデル進化(モジュール化、バーチャル化、グローバル化)、ICT/IOTの役割、管理ではなく自律制御、ERPとスマートファクトリー、生産システムの最適化とトレードオフ、システムダイナミックス、同期非同期、マスプロダクションのパラダイムにおける安全在庫、利益速度とプロフィットドライバー、生産システムのシステムダイナミックスモデル、シミュレーション、IOTで稼げる工場にするスマートファクトリー構想、成功事例、システム開発の壁とプロジェクトマネジメント、システム開発提案、学会投稿論文

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