ドラッカー、誠を尽す - 今岡善次郎のマネジメント・メルマガ|人と幸せにするマネジメント革命|P.F・ドラッカーに学ぶ人生・起業・社会設計のすすめ|今岡善次郎のマネジメント・メルマガ

株式会社ビジダイントップページ>>人を幸せにするマネジメント改革

ドラッカー、誠を尽す

2009年7月14日 10:01


   『ドラッカー、誠を尽す』


先日、夕方の食事時間に病院へ妻と面会に行きました。

いつもは介護士さんが全面介助で食事をさせる。

久しぶりに私が介助して食事をさせ、
食後の歯磨きもしてやりました。


「歯磨きを 子育て時代 思い出し
ガラガラペーが ガラガラゴックン」

歯磨きを終わってうがいさせようとしても
飲み込んでしまう。

介護士さんに言わせると
それでいいのだと。

健常人の快不快の判断ではなく、
本人が笑顔でその時その時を生きるのが一番だと。

夫の私の責任は
「誠」をつくすこと。


さて、

●今週のテーマ
====================
1.音階が弾ければいい
2.我々のためにか・我々に向けてか
====================

1.音階が弾ければいい

もし成果を上げる能力が音楽や絵画のように
天賦の才であるならば悲惨というべきである。

とドラッカーは言います。

成果を上げる能力は習得できる
と安心させてくれます。

■何事か成し遂げるためには、
自分にその能力が今はなくてもいい。

まず、問うべきは、
どんな能力が必要であるか、
である。

その能力は何から成り立つのか。
分解してみるとできるものばかりかもしれない。

その能力は知識か、熟練を要するスキルか。

習得する方法は何か。

人から組織から学べるか。


■成すべき能力は
知力、実践力にまして、
精神的な動機付け(思い)の力が大きい。

戦略が正しくても方法論がすばらしくても

「志」がともなっていなければ
決して成果はあがらない。

「志」なければ仕事ではなく、作業でしかない。


■「志」「ミッション」「行動規範」なども、

知識や身体的熟練と同じように生き方の習慣で形成される。

習慣とは
「並の能力」の人間でも身につけることができる能力である。


人を感動させるピアノが弾けなくてもいい。

音階が弾ければ良いと

ドラッカーは言ってくれます。

 

2.我々のためにか・我々に向けてか


成果を上げるには、
手元の仕事から顔を上げて、

誰のために何のために貢献しているかを
自問自答しなければならない
とドラッカーは言います。

ところがほとんどの人は
貢献ではなく権限に焦点を合わせる。

だから成果があがらないと。


■貢献に焦点を当てると自分や
自分の専門や、自分の部署の立場に固執しなくなる。

政治家が真に市民の立場に立てば、
自分の選挙や所属政党に固執しなくなるように。

自分の専門や自分の仕事と組織全体の目的や
会社の顧客との関係について考えざるを得ない。


■ある研究所の広報部長が退職した。
彼は科学者でもなく優秀な書き手でもなかった。

新任の広報部長は一流のジャーナリストで文章も巧かった。

しかし、新しい広報誌はあまり読まれなくなった。

その理由はなぜかと研究所長が外部の研究者に聞いたら、

「前の広報部長は我々のために書いていた」が
「新任の広報部長は我々に向けて書いている」

と答えた。


■前の広報部長は
「この研究所が成果を上げるために自分は何が貢献できるか」
と自問していた。

「どのように貢献できるか」を自問することは

自らの仕事の可能性を追求することである。

どんな仕事をしていても
貢献する相手、顧客のために仕事をすることが大事であって、

顧客を相手に自分を主張することではないですね。

 

並の能力を持つ人間が成果を上げるには

まず「音階が弾けるようにすること」
そして
「どのように貢献できるかと問うこと」

と言えそうですね。

日本的に言えば

「誠」を尽す。

ではないでしょうか。

日本人の精神論を
マネジメントに落とし込むのに、
ドラッカーのメッセージが役立ちますね。

 

本日もメルマガ読んで頂きありがとうございます。

今岡善次郎


----------------------------------------------------------------
株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
東京農工大大学院客員教授
多摩大学大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/about/prof/imaoka.html
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
----------------------------------------------------------------

 

photo