P.F・ドラッカーに学ぶ人生・起業・社会設計のすすめ|今岡善次郎のマネジメント・メルマガ

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ドラッカー、食物連鎖と経済連鎖

2009年5月26日 22:19

   『ドラッカー、食物連鎖と経済連鎖』

五月晴れ 銀杏並木の 緑濃き
君と歩いた 青梅街道

妻が入院前の在宅介護の時期の数年、

毎日散歩して
青梅街道の春夏秋冬の移り変わりを
感じていました。

今年も銀杏並木が力強く緑を濃くしていますね。


さて、

●今週のテーマ
====================
1.成長と肥満
2.人の成長と企業の成長
====================

1.成長と肥満

企業の成長も国家経済成長も

成長の意味を肥満と混同してしまった、
とはドラッカーの名言です。

売上規模を上げ、社員数を増やすこと、

GNPが大きいこと、人口が大きいことは

良いことかと。


■成長とは売上金額でもなく、資金の多さでもなく、社員の数
でもない。

社会へどれだけ貢献するか。
社会の機関としてどれだけ役に立つ組織か。

量的な成果ではなく、質的な成果が求められる。


■しかしながら人も企業も、公的機関も、国家も

人類の長い飢餓の歴史を生きた遺伝子のせいか、

成長の意味を肥満と混同してしまっていると
ドラッカーは言います。

脂肪を蓄え、体重を増やし、忙しく動き回るのは
人だけではなく、企業も、公的機関も、国家も同じだと。

その結果がGNP至上主義、金融資本主義となって
実物経済も含めてバブル現象を生んだと。

「貯蓄から投資へ」のキャンペーンも
国家レベルの「成長神話」のように思えませんか?

■なすべき成長のマネジメントとは、

脂肪を筋肉に
体重を健康度に
多忙を成果に

焦点を当てなければなりません。


2.人の成長と企業の成長

 

収入が半分になっても、2倍の人に貢献すれば
成長は2倍になっている。

■企業も人も成長するためには、
成長につながらなくなった活動を切り捨てることによって
成長するというのです。


最も貴重な資源である時間を活用するために
成すべきことを成すには
何かを中止しなければならない。


■GEは常に活動の中止、事業の売却、手抜きを
検討しているそうです。


あれもこれもと気のついたことを
優先順位も考えずに手を出してしまっている自分に
気づくひとは多いでしょう。

■成長とは物理的量ではなく、
社会に貢献することである。

楽しんでもいないし、成長のための準備にもなっていない
活動は中止しなければならない。

仕事からではなく、時間から入らなければならない。

そういう私も肝に銘じなければなりません。

 

本日もメルマガ読んで頂きありがとうございます。

今岡善次郎

 

 

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株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
多摩大学大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/about/prof/imaoka.html
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。
 

ドンキホーテの社会貢献

2009年5月18日 07:25

思い込みから始めたメルマガも
9ヶ月、50回を超えました。

還暦も 過ぎて男が 独り生き
ドンキホーテの 社会貢献

誰に頼まれたわけでもありません。

読者の皆さんのコメントに勇気付けられ、

そして多分、
妻の病気や子供達の巣立ちで社会との
つながりの本能がさせているかもしれません。


さて、

●今週のテーマ
====================
1.誰の良い妻になれるか
2.保護貿易とグローバル市場
====================

1.誰の良い妻になれるか

前回ご紹介した企業買収や結婚という
新規の結合が生れる一方で
分離独立という分解が

企業でも家族でもありますね。

動的平衡システムですから。


■企業の場合、多角化すると
仕事の関係で軋轢があり、人や金の経営資源を消耗する
惨めな状態がないわけではありません。

子供も成長すると当然親と違う価値観を持つ。

その場合は切り離すのも大事な選択肢です。

■アメリカの小売大手のシアーズ・ローバックが

自社製品のメーカー、ワールプールの出資比率を下げて
上場させシアーズの直接支配から脱したときから
成長が始まった。

シアーズ以外の独自の流通を開発した。

■成長した子供と同じように
分離独立させることが親も子供も幸せになる。

その時必要なのは
分離独立は自分の利益のためではなく、
新しい相手のために良いかどうかが決めてですね。

「娘の結婚相手を探すとき誰が良い夫になるかではなく、
誰の良い妻になれるか」

とドラッカーは巧みなメタファー(比喩)
を用いています。


2.保護貿易とグローバル市場


ゴールデンウイーク如何お過ごしでしょうか?

経済危機に加え、新型ウイルスが
グローバルに伝播していますねえ。

しかし、
生活苦やウイルスでの死亡ニュースに暗くなる必要はありません。

中村天風は
「この世に死んだ奴は一人もいない。死んだ奴はあの世に行っている」
とユーモアで生きる知恵を説いたそうです。

3日日曜日、アルツハイマーの妻を病院から一時帰宅させ
2歳半の孫とともに長男家族と食事しました。

会話ができなくなているが笑顔を見せ幼女になっていくかわいい妻と
会話ができるようになっていくかわいい孫と
楽しく過ごした半日、

動的平衡論そのままに変化して止まない家族を実感しました。


■さて、経済危機は公的資金を必要とし、
公的資金を投入する企業を外国の競争者から保護する
保護貿易が復活します。

日本国内でも企業城下町ではその企業の製品を買うときのみ
補助金を出す。

しかし、
国境、文化、イデオロギーを超越した
グローバル市場化への動きを止める逆行現象が進むとは
思えませんね。

なぜならば市場は政治体制の枠組みにはまらないからです。

市場は情報によって形成されるから。

■市場は需要によって作られる。

供給連鎖(サプライチェーン)を動かす力は需要です。

コカコーラがアメリカから世界に広がったのも、
寿司やカラオケが世界に広がったのも

世界共通の需要があるからです。

人も企業も、情報によって
需要があるところに供給活動の連鎖、経済連鎖が起こるのです。

■需要とは、

かっては豊かな国の豊かな人しか望めなかった移動手段である自動車であり、
一部の人しか受けることのできない医療や教育であり、
小さな町のことしか知らなかった町民が世界を見ることである。

グローバル化といわれるものが米国化とか、
生態系の破壊と結び付けられて危険視されることが多いですね。

しかし、グローバル化とは、

江戸時代に薩摩で栽培された薩摩芋が日本国中に広まった
と同じように

人も企業も製品も必要とする人とその得意とする強みや技術の
組み合わせのパターンを増やすことでしかありません。


グローバル化は
元に戻すことができない社会生態の現象ですね。

地産地消は多様化する製品の一差別化にはなりはしても
江戸時代に戻ることはありえませんよね。
本日もメルマガ読んで頂きありがとうございます。

今岡善次郎
 

ドラッカー、自己を鼓舞し自己反省する

2009年5月12日 19:17

人の内面を豊かにする「マネジメント革命」を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくること。
それがマネジメントの目的であること。別名「愛」と言われるもの。


   『ドラッカー、自己を鼓舞し自己反省する』

 

熱心な読者の中には、私のメッセージに鼓舞される方がいる
一方で身につまされて自己反省させられるという方が
おられました。

私自身が不完全な人間で人にメッセージを伝えることで
自分を鼓舞し、自己反省しています。

今日も自己反省のテーマです。

人間は現時点でのベストを尽すこと以上のことは
できません。

●今週のテーマ
====================
1.本分を守れ
2.相手に何がしてやれるか
====================

1.本分を守れ

人も組織も
生きていくために、現状を変え、
新しいことに挑戦しなくてはいけない時があります。

企業で言えば多角化戦略というやつです。


■企業の多角化には内的誘因と外的誘因があると
ドラッカーは言います。

内的誘因とは
人は同じことを繰り返していると飽きて退屈する。
だから多角化する。

外的誘因とは
技術が分岐し多様な分野で応用されるし、資本市場では
資本家が利潤を追求し、労働市場で人は仕事を求める。
つまり、イノベーションも多角化誘因ですね。


■ところが多角化戦略で成功することは
極めて難しい。

共通の市場と共通の技術を核にしない多角化は
失敗するとドラッカーは言います。

医薬品会社が化粧品事業をやっても成功しない。

自動車会社がエンジン効率を上げるガソリン添加物を
開発しても成功しない。

オペラ歌手がオペラファンに歌謡曲をアレンジして歌う
多角化も簡単ではない。
オペラ歌手が歌謡曲ファンにオペラをアレンジして歌う
多角化も簡単ではない。

オペラ歌手が歌謡曲ファンに歌謡曲を歌ったら
確実に失敗する。

■企業も人生のマネジメントも
自分の価値観や哲学と外れたことをやろうとすると
失敗する確率が上がる。

一時やる気を起して行動したのは良いが、
もう一人の自分が
「何かおかしい」「面白くない」
と言うときは成功しない。

もちろん、
人は多様だから例外はある。

「本分を守れ」
という教訓は成功のために基本のようです。


私も自分自身に言い聞かせます。
失敗の経験あります。


2.相手に何がしてやれるか


「成すべきことは何か」
「われわれの事業は何か、何でなければならないか」
の自問が重要ですね。

その答えの次が、
「ではそれを自力のみでやるか、他力を頼むか」
の問いに答えなければなりません。

最近日本でも企業買収や合併が一般的になっていますが、
自社開発か、外注又は企業買収の選択を迫られます。

■自力による自社開発でも外注や企業買収による他力活用でも
簡単ではない。

どんな新事業でも
その試みが成功するのは2分の1か、3分の1
です。

独りの仕事であれ、チームの仕事であれ、

経済連鎖で連携がうまく行かなければ
仕事の成果は上がらない。


■アメリカのある部品メーカーは
自社が貢献できると思う企業を発見すると
共同開発を提案し、
その後で企業買収合併の提案した。

ある銀行は自社で預金を集める能力がないと判断した。
そのために人を採用して人材教育をして
その後、預金を集める能力が高い銀行を買収した。


■「企業買収を成功させる鍵は、
被買収企業に対して買収する企業が何がしてやれか」
にかかっていると
ドラッカーは言います。

企業と企業の連携のマネジメントである
サプライチェーンマネジメントも、

相手企業に何がしてやれるかが成果を決めます。

結婚がうまく行くのは
相手は何をしてくれるかではなく、
相手に何がしてやれるかを問うカップルであるのと
同じですね。


本日もメルマガ読んで頂きありがとうございます。

今岡善次郎


追記:

私のメルマガ読者に以下のセミナー無料招待します。

________________________________

サプライチェーンマネジメント・セミナーのご案内
~経済危機の時代を乗り切るマネジメント革命~

金融危機以降の変革期を乗り切る手段を提供すべく、サプライチェーンマネジメ
ント・セミナーを5月14日(木)TKP東京駅八重洲ビジネスセンター本館カンファレ
ンス1803において開催いたします。

ケインズやマルクスが復活し、蟹工船が読まれ、日本の資本主義の父といわれる
渋沢 栄一が注目され、福沢 諭吉もリバイバルして、欧米もレーガン・サッチャー
の規制緩和から始まったグローバルスタンダード、米国MBA経営などに代る、一
人ひとりの仕事や企業のマネジメントの指針が求められております。

今回、今岡善次郎は、この時代のマネジメントの「知」の
イノベーションを目指し、東京農工大学大学院MOTと多摩大学大学院にての講義
用に設計した教材に基づき、別紙のようにその概要をセミナーで発表いたします。

マネジメントの発明者といわれるP・F・ドラッカーの思想的背景を読み解き、
彼の社会性生態学的観察による経済連鎖(エコノミックチェーン)の概念を、今岡
がこの10年間提唱しているサプライチェーンマネジメントに応用し、世界同時不
況の経済危機の根本原因を究明し、一人ひとりの人生設計、企業のマネジメント、
社会建設に有効なる方法論を提案いたします。

プレスリリースも兼ねて
講義資料も充実させた無料セミナーを開催しますので是非ご検討頂き、
是非FAXでお申込みいただきたくご案内いたします。

~記~

サプライチェーンマネジメント・セミナー
日時: 2009年5月14日(木)午後13時30分~16時40分
会場: TKP東京駅八重洲ビジネスセンター本館カンファレンス1803
    http://www.tkptokyoeki-bc.net/access.shtml

<第1部> 13:30~15:00 経済危機の社会生態学的分析とマネジメント革命

1.ドラッカーの経済連鎖とサプライチェーンマネジメント
2.トヨタショックと世界同時不況の社会生態学的分析
3.ドラッカーで読み解く東洋の知
4.最先端の生命科学、動的平衡論のシナリオ

<第2部> 15:10~16:40 成果をあげるマネジメントの原理と適切な問い

5.精神・戦略・実践の統合と知行合一の陽明学
6.精神(心):正しい動機(顧客志向・自立・行動規範)
7.戦略(知):正しい理解(目標・全体・知識・代替案・因果関係・現場)
8.実践(行):正しい行い(時間・フィードバック・多能工・統合・連続・流れ)


■申し込みFAX用紙ダウンロード先
(メルマガ読者と明記)
http://www.bizdyn.jp/download/20090416/0514scm_seminar.pdf

■今岡 善次郎プロフィール
株式会社ビジダイン代表取締役。東京農工大大学院MOT客員教授、
多摩大学大学院経営情報学研究科客員教授として
サプライチェーンマネジメントの講座担当。京都大学工学部修士課程卒業。
東洋エンジニアリング、マッキンゼー等を経て、経営コンサルタントとして
独立。主要著書『経営力学』、『サプライチェーンマネジメント
『時間をキャッシュに変えるモノづくり』『利益速度でモノを作れ:JITとTOCの
融合』『セル生産が分かる70のポイント』『トヨタ式経営18の法則』等多数。

■会社概要
会社名 : 株式会社ビジダイン
住所  : 〒164-0011 東京都中野区中央5-8-5-303
代表者 : 代表取締役 今岡 善次郎
設立  : 1994年10月(BPIとして設立)
資本金 : 1,000万円
事業内容: 企業向けコンサルティング・コーチング
      マネジメント教材販売
      セミナ
ー主催
      企業別オンサイトセミナー
URL   : http://www.bizdyn.jp/


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社ビジダイン
担当 : 今岡 善次郎
TEL  : 03-5342-3901
FAX  : 03-3380-8297
E-mail: imaoka@bizdyn.jp

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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

 ドラッカー、人も組織もクモの巣の目

2009年5月 5日 20:43

人の内面を豊かにする「マネジメント革命」を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくること。
それがマネジメントの目的であること。別名「愛」と言われるもの。

◆━━【今岡善次郎のマネジメント・メルマガ】第49回━━━◆


   『ドラッカー、人も組織もクモの巣の目』

 

不況の中、会社の製品が売れない。
生活のために仕事が欲しい。

こんな時、セミナーだ社員教育だと言っても
会社の経費削減対象の
4K(交際費、広告費、教育費、交通費)
に教育費も入っている。

マネジメント教育も従来と違うものを提供しなければならない。

今週月曜日、

ヒューレットパッカード、マイクロソフト、アプリソ
共催のサプライチェーンマネジメントのセミナー
http://h50146.www5.hp.com/events/seminars/info/0904/0420_0513flexnet.html

で講演しました。

ドラッカーの経済連鎖では企業は
ネットワークチェーンの1つの環、
すなわちクモの巣の結び目でしかなく、

人も企業もネットワークの相互依存関係で成り立っている。

そんな中での生き残るにはどうすればいいかがテーマです。

本メールの最後に、弊社、
株式会社ビジダイン主催5月14日セミナー開催案内します。

さて、

●今週のテーマ
====================
1.教育者はセクレタリアート
2.共感か違和感か
====================

1.教育者はセクレタリアート

一世紀以上前のドイツの銀行で、

企業の企画室の源流である
セクレタリアート(秘書室、又は企画室)を
シーメンスという人が始めて作って成功したそうです。

現在でも多くの組織に、その定義が曖昧な
XX企画室がたくさんあります。

私もサラリーマン時代にそんな組織に属していました。


■ドラッカーによると

セクレタリアートの仕事とは、

トップマネジメントに対して
「我々の事業は何か、何であるべきか」の問いに答える
情報と知識を提供することであると。

企業だけではなく、人の人生も

「成すべきはなにか、何であるべきか」への問いに答える
情報と知識が提供されるならば大変助かりますよね。

私など教育やコンサルタントの仕事していても
いつも
「成すべきはなにか、何であるべきか」
自問自答しています。

■セクレタリアートとは秘書の役割ですが、

戦争における参謀というような意味もあるでしょうね。

戦う人間、現場で実践する人間、判断し決定する人間を
情報と知識で支援する役割は重要ですね。


■参謀も、企画室員も、セクレタリアートも
実践の主体者ではないが、
実践する者に対して

「成すべきはなにか、何であるべきか」にとって
適切な情報と知識を提供することや役割なら、

コンサルタントの仕事も、教育者の仕事も
顧客に対して、学生に対しての
セクレタリアートである、
と言えますね。

私の仕事も秘書役に徹したいと思います。
自分自身への秘書役を兼ねて。

 

2.共感か違和感か

先週のメルマガのテーマ「動的平衡」
(生命現象は出るもの入るものが平衡している流れである)

に共感されたかたからも
違和感持たれたかたからも
メール頂きました。

ありがとうございます。


■日本人は、東洋人の中では
一早く西洋文明を取り入れて明治維新を成功させました。

西洋文明はデカルトの哲学
「我思うゆえに我あり」、
意識する弧(個人)を絶対視して

社会建設、科学の発展、近代産業に貢献した。

先進国の教育や科学的と言われる方法論に
理性的な人ほどどっぷりとその思想に浸かっているのです。

そんな人ほど、
「動的平衡」のように弧より群の生命に焦点を当てる
考えに違和感を感じられるように
思います。

先週紹介した
「動的平衡(福岡伸一著)で
「デカルトの罪」が語られており、

個を全体の要素とし
生物や生命を機械システムの比喩で語るデカルトと

生命を「出たり入ったりする流れの動的平衡」
とする生命論とは相容れないようです。

企業組織も機械システムと見るか、「種」とみるかで
分かれます。

■しかし、どの時代もどの方法論も過去の延長で
破綻してしまいます。

今の経済危機と
トヨタショックも

金融改革という
弧の強欲(GREED)の限界だという考えが急速に
広がり始めました。

人が仕事をする意味は
弧の重要性ではなく、
他者のため、人と人との関係でしかありません。

企業にしろ公的機関にしろ
顧客であり市民が成果の対象であり、
成果は外側にしかない。

社会は個人より永続しなければならない。

社会は動的平衡のシステムだからです。


■「動的平衡」では細胞は壊れ排泄され、
新しい細胞が生成されることで
身体は維持できる。

個々の細胞にとっては
長短はあるが寿命がある。

私も還暦過ぎて仕事できる時間は長くない。

デカルト的手法である技術や経営の分野で長い仕事人生を
送ってきましたが、

仕事人生最後のフェーズで
サプライチェーンに出会い、ドラッカーに出会い、
儒教と算盤に出会い、動的平衡論に出会いました。

これからの最後の10年、
「知」のサプライチェーンマネジメントとして
集大成しようと
私なりのイノベーションを開始しました。

多摩大学大学院
東京農工大大学院では
15回(1.5時間x15=22.5時間)
の講義で語りますが、

そのエッセンスを3時間で発表します。


5月14日開催セミナーご案内(パワポPDF7枚)

http://www.bizdyn.jp/download/20090416/0514scm_seminar.pdf

ドラッカー、あらゆる組織は流転する』

2009年5月 5日 20:41

   『ドラッカー、あらゆる組織は流転する』


家族五人は 過ぎ去りし過去

2年前までは4人家族で暮していましたが、
妻は入院、娘・息子は独立し、
独り暮らしになり半年になりました。

個人の人生も組織も永続するものはない。

たとえ継続しても
出る人がおり、
入る人がいる。

川の流れは流れ出る速度と流れ入る速度が
平衡しているから安定している。

面白い本を読みました。

「動的平衡」(福岡伸一著)

福岡氏は分子生物学者で、生命の本質を
うまく表現しています。

生命の
キーワードは「流れ」です。

サプライチェーンの
キーワードも「流れ」です。

組織は生きているから流転する。


さて、

●今週のテーマ
====================
1.自己啓発は没個性と人間疎外を救う
2.明日を担う人間と今日を担う人間
====================

1.自己啓発は没個性と人間疎外を救う

マネジメントは企業が金を儲けるための道具だという「常識」
を過去のものとしなければならない。

利益は必要だが、数多くの目標の一つに過ぎない。

マネジメントにおける自己啓発とは、
人生においても、企業においても、公的機関においても、
人間を解放することである。

ドラッカーの言葉、
迫力ありますね。

続けます。

■マネジメントは力でもエリートの特権でもなく、

共感する能力、
他者の仕事の仕方を理解する能力、
個性を認める感覚であり、

客観的分析が優れているから
頭脳が優れているから
マネジメント能力があるわけではない。

■没個性とか人間疎外などが現代の病気だとか、
資本主義の問題だとか言われていますね。

しかし、
ドラッカーに言わせると、

身分、階級、因襲、血縁に縛られた昨日より、
没個性や人間疎外が進んでいるかどうか疑わしいのです。

キルケゴールが生きた19世紀のデンマークで
工業化以前の農村において「人間疎外」なるものが
始めて指摘されたと。

■「没個性」と「人間疎外」という
社会の2つの病気への効果的対応が

自己啓発の決意であり、
卓越性の追及であることは
間違いない。

マネジメントは企業の利益向上に役立つ道具ではあるけれど、

同時に、外にある成果のために
人々の役割と位置付けに焦点を当てることで
自己啓発の決意と卓越性を追及するようになる。

それが
没個性や人間疎外という人々の病を治すことになる
というわけです。

サプライチェーンと言う、
企業組織で業務連鎖のチームワークも、

WBCのサムライジャパンやサッカーなど
スポーツと同じで顧客満足という外にある成果を
上げることが「没個性」「人間疎外」の問題への解になるのです。

 

2.明日を担う人間と今日を担う人間

社会・経済・企業
そして一人ひとりの人生、
あらゆるものは流転する。

活況を呈していた自動車やハイテク業界の
困難を見るまでもなく、
過去と同じ製品やサービスも

過去と同じ技術や知識もいつまでも売れ続ける
わけではありませんね。


■マネジメントは
現在だけではなく将来に
特定の一部門だけではなく全体に関わる必要があります。

組織としては
馬車のムチを作りながら、自動車のブレーキの技術を
開発しなければならない。

■自動車業界が不振になって
ある自動車部品業界が介護用車椅子の開発しています。

技術も市場も全く違う事業で成功することは
並大抵ではありません。


■人間の脳は過去の成功体験から抜け出すことが
難しいように出来ている。

脳の中のプログラムを消し去り、新しいものを書き込むことは
簡単にできない。

明日を担う人間は、
今日を担う人間とは異なる。

人もモノも
出るものと入るものが平衡していることで
組織は安定している。

その動的平衡こそ、
流れであり、
生命の本質だそうです。
<「動的平衡」(福岡伸一著)>

本日もメルマガ読んで頂きありがとうございます。

今岡善次郎

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ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
多摩大学客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/about/prof/imaoka.html
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
----------------------------------------------------------------
部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

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