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2009年3月24日 21:14
昨年12月たけしの
「本当は怖い家庭の医学」で
アルツハイマー病の妻と実名・実写で出演したことは
このメルマガで報告しました。
田舎の中学の同窓生が同窓会でビデオを皆で見て
感想を送ってくれました。
こころ温まる励ましの言葉とともに
「淡々と介護しているのに救われました」
という表現がありました。
「苦中楽あり」
「死中活あり」
「忙中閑あり」
やりすぎてはいけない。
どんな危機にあっても
仕事も頑張りすぎてはいけない。
生態系で生きていくにはルールがあるようです。
さて、
●今週のテーマ
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1.知りながら害をなすな
2.金融危機不況を見る視点
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1.知りながら害をなすな
なぜマネジメントは経営陣に独占されているのでしょうか?
人間は悪意に満ちており
知っておりながら害をなす存在だから
能力があり善意のあるトップリーダーの言うとおりに
すべきであるという性悪説が
マネジメントを
特権階級のものにしているかもしれません。
■「知っていながら害をなすな」は、
ドラッカーが
2500年前のギリシャの名医「ヒポクラテスの誓い」から
引用したものです。
医者も弁護士もコンサルタントも、マネジメントも
顧客に対して必ず良い結果をもたらすことを
保証するものではない。
最善を尽すことしかできない。
しかし少なくても
「知っていながら害をなさないこと」は
当然の約束にしなければならない。
すなわち悪意がないことを
顧客が信じなければ
仕事そのものが存在しないのですね。
■米国発の金融危機で、
米国の金融機関のトップが批判されていますが、
ドラッカーは
「知りながら害をなす」事例として
米国の経営者の超高額報酬を挙げています。
『それは、アメリカ社会に亀裂の原因をもたらし、
社会的病、社会的欝の原因を作っている
深刻な罪と言うべきである。』
と言っています。
■プロフェショナルもマネジメントも
そしてコンサルタントと言われる
われわれのような仕事も、
顧客に対して必ずしも良い結果をもたらすことを
保証するものではない。
最善を尽すことしかできない。
唯一保証しなければならないのは
「知りながら害をなすことはない」
ことです。
分かっていても私欲が勝ると
「知りながら害をなすこもある」
自戒すべき言葉ですね。
2.金融危機不況を見る視点
輸出に依存していた日本経済(GNP)が減少し、欧米の金融機関が
国有化されつつあり、失業率も上昇しています。
でも恐れることはありません。
現実をしっかり観察して、
一人ひとりが成すべきことをしっかり考えれば
前向きに生きられますよ。
ドラッカーの「社会生態学」視点を利用して
この危機の要因を観察して成すべきことを
考えましょう。
(ちなみに社会生態学とは、social ecology の訳です)
自然生態学においては、
「ある生物の種」は「他の種」と間で相互に関わっています。
一方の産出物を他方が利用しあうという
「共生」の連鎖関係で生態系は存在していますよね。
人間と大腸菌などもそうです。
■我々の社会での経済活動も「共生」の関係なのです。
ドラッカーの言う「経済連鎖」
(又は供給連鎖というサプライチェーン)で
企業間、産業間、国家経済圏は関わり合っていますよね。
どんな製品でもサービスでも、買い手(需要者)と売り手(供給者)は
連鎖するネット(網)を構成しています。
隣接する企業間では、
一方が産出したモノ(実物)、カネ、金融商品(債権)
を相互に取引して共生しているわけです。
生態系ではどんな「種」も単独では
生き延びることができないように、
人も企業も、産業も、国家も
単独では生き延びることはできないでしょう。
■すでに1980年代には日本や欧米で
実物経済がマイナス成長になりました。
欧米ではサッチャーやレーガンが出てきて、
規制緩和を進め、「金融経済」という「人工の種」を
増殖させて「共生」させて
実物経済も再生させました。
金融工学を駆使して人類が創造した「金融商品」は
共生関係の中で取引される内に「不良在庫」になった。
経済連鎖の中で「人工の種」が急激に退化して
心筋梗塞で血流が悪くなるように
カネの流れが詰った。
■世界最強のトヨタもまた、
獲得した利潤で潤沢な資金を使って
GMと同じように
過剰な自動車ローン、サブプライムローンで
創造された「種」を育てて急拡大を続けた。
しかし、急成長させた「人工の森林の早期伐採」は
生態系の一部を破壊した。
破壊された生態系の中での再生には、
ドラッカーの知、
孔子など東洋の知が
効果的です。
2009年3月 8日 10:14
妻の自宅介護の数年のブランクから復帰して、
仕事らしき行動、
こうしてドラッカーを学びメルマガ書いたり、
講演の依頼に応じたり、
自分でセミナー企画したり、
仕事の企画を考えたりしています。
時には仕事に熱中していると介護者であることを
忘れてしまいます。
そんな自分で良いか悩みます。
だから先週も仕事の休みを取れた娘と
妻を外泊させて又箱根温泉に連れて行きました。
「温泉に ゆっくり浸かって 久しぶり
寝ても覚めても ハミング笑顔」
施設でいつも流れている音楽が
アルツハイマーの頭にもこびりついているのでしょうね。
言葉による会話はできませんが
ハミングと笑顔での会話はOKです。
さて、
●今週のテーマ
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1.マネジャーの役割
2.最前線のマネジメントが組織のDNAである
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1.マネジャーの役割
マネジメントは、組織が外にある成果のために、
すなわち社会の顧客のために、
成すべきをなし成果を上げることであると
言いました。
■そのために、組織の中で、
マネジャーの仕事をどのように設計したら良いのか?
ドラッカーは
マネジャーの仕事を設計する時、
4つの視点用意しています。
①継続的仕事
②任務
③上下横の関係
④情報とその流れ
の4つです。
■一方、社会生態学的表現の元である身体論から見ると、
器官が身体とともに健全であるためには、
4つの条件が必要ですね。
①器官の機能
②器官の身体における役割
③他の器官との相互作用
④血流やホルモンバランスなど情報の流れ
が不可欠でしょうね。
■ドラッカーは対比させていませんが、
身体との比喩が使えます。
器官の機能
→継続的仕事
器官の身体での役割
→任務
他の器官との相互作用
→上下横の関係
血流やホルモンバランスなど情報の流れ
→情報とその流れ
■この比喩は「企業は社会的機関である」
にも当てはまります。
企業は社会の機関であり「器官」でもあります。
①財やサービスを提供する機能
②社会における役割任務
③他企業他産業との相互作用
④モノヒトカネ情報のロジスティクス
の4つです。
マネジャーの仕事も、
企業の仕事も
生態学的に捉えられますね。
2.最前線のマネジメントが組織のDNAである
最前線のマネジメントが組織のDNAである、
とは
日本的経営で重視される現場主義と通じるものがありますね。
現場から離れたマネジメントはコックピットを見ない
パイロットと同じで危ないですね。
■上層のマネジメントの仕事は、
最前線のマネジメントを助けるための派生的仕事に過ぎない。
あらゆる権限と責任は最前線にある。
GEの電球事業部の内規に
アメリカ憲法をなぞって
「明文を持って規定されないかぎり権限は
下位のマネジメントにある」
というのがあるそうです。
■一方これとは正反対なのがプロシア法だそうです。
曰く、
「命じられていないかぎり、全ては禁じる」
というルールです。
組織内の人間は考えてはダメだ。
言われたことだけをやれば良い。
人間は悪意に満ちており
知っておりながら害をなす存在だから
能力があり善意のあるマネジメントの言うとおりに
すべきであるという性悪説に基づく考えでしょうね。
■どんな組織も社会の機関であり公器であるように
どんなプロフェショナルも
マネジメントも
組織の人間として自律性と善意ある責任と自由を兼ね備え
ていることを前提にしないかぎり
法律で制約を与えるか、
マネジメントの監査を厳しく行って
創意工夫への情熱を削ぐことになりかねない。
ちなみに組織の人数が少ない時は
文字どおり最前線がマネジメントと
一体化されていますけどね。