P.F・ドラッカーに学ぶ人生・起業・社会設計のすすめ|今岡善次郎のマネジメント・メルマガ

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ドラッカー、日本的マネジメントとは

2009年2月25日 08:00

2月21日土曜日、日本を代表する企業の
プロジェクトマネジメントやITの専門家の研究会で

ドラッカーの
マネジメント原理について講演しました。

非常にうれしかったのは、

日本でプロジェクトマネジメント(PM)の
第一人者と言われる人たちが

ドラッカーに興味を持って
私の話を聞いて頂き、

自分達の方法論との共通性を披露して
議論を盛り上げてくれたことです。

中でも
日本プロジェクトマネジメント協会理事長で
世界PMフォーラム会長、
フランスのリール大学院大学教授でもある

田中弘 先生のコメントに感激しました。

「日本的マネジメントは、ドラッカーの考え方に
近く、欧米、特に米国の主流の思想と違って、
社会貢献の視点を本来持っていた」と。

利潤を目的とする市場原理主義がグローバル化の
名の下で行き詰りつつある状況で、

日本人として
成すべきことは多いと感じました。


さて、

●今週のテーマ
==================
1.正解は正しい問いによって
2.市場原理主義批判
==================

1.正解は正しい問いによって


乱気流の時代には覚悟が必要です。

覚悟を決めて、
今までの成功体験を捨てる必要があります。

成功体験は「同じ問い」のままで
「正しい答え」が積み重なったものです。

それが通用しなくなった以上、
「正しい答え」を探すという発想から、
「正しい問い」を探すという発想に切り替えなければなりません。

では、具体的にどうすればいいのでしょう?
「正しい問い」を発して社会を変えた企業が100年前にありました。
その事例をお話します。

■20世紀の初め、アメリカの農民は孤立しており、

既存の流通システムで必要な商品が買えていなかった
と認識した男がいた。

既存の流通システムは
街の消費者のニーズを満たしていたが
農民は違うニーズを持っていた。


■その男はシアーズのジュリアス・ローゼンワルドと言った。

ローゼンワルドは、
当時のアメリカの農民のニーズを満たすため
「成すべきは何か」と問うた。

■その答えとしてイノベーションが定義された。

農民のニーズを満たす低価格のメーカーが必要だ。

定期刊行物としてのカタログが必要だ。

通信販売で安心して買える「返品保証」が必要だ。

注文を処理する仕入・保管・仕訳・梱包・発送の
配送センターが必要だ。

どうしたらできるかわからなかった。
どんな知識が必要かもわからなかった。
人も組織もなかった。

だが、「成すべきは何か?」と問うた。

既存の流通システムでどうしたら良いか、
とは問わなかった。

そして、シアーズのカタログは、聖書とともに
全農家に置かれるものとなった。

正しい問いが正解を導いてくれる、
という「ドラッカーの言葉」
いかがでしたか?



2.市場原理主義批判

米国発金融危機で市場原理主義や資本主義が非難されていますね。

メルマガ読者から、コメント求められました。

経済学者の中谷巌氏の
「資本主義はなぜ自壊したのか」の
懺悔と転向が話題になっていると。

小泉内閣での竹中平蔵氏とともに、市場原理主義による
構造改革の旗振り役が
「自分は間違っていた」
「大切なのは人間社会の文化であり和である」
と懺悔したというのです。

■これに対してネットのブログなどで
「中谷巌はなぜ自壊したのか」との批判が
盛り上がっているようです。

ネットでいろいろ調べてみました。

中谷氏がビジネスマンとデスカッションしている
映像も見ました。

突然の市場主義批判に多くのビジネスマンは
戸惑っていました。

「市場主義があったらからに日本経済は
成長したではないか」

「急に資本主義や市場主義を否定するのはおかしい」

■ドラッカーは言っています。

「経済学は企業を利益によって説明するが
それは的外れである」

一方で

「人間関係論は幸福論を目的にしているが
人間関係は目的ではなく、社会のために貢献することが
目的である」

■利益にせよ、人間関係にせよ、
「人は内側の動機だけで成果は上がらない」

「企業の目的は外にある」

儲けたい、自分だけ幸福になりたいと考えていては
成果は上がらない。


渋沢栄一は「論語と算盤」で
「利を見て義を思う」
「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩(さと)る」
を引用して、

「義があってこその利」(論語と算盤」を重視しました。

ドラッカーは渋沢栄一のことを
世界で始めてプロフェショナルとしてマネジメントを
定義したと高く評価しています。

日本にすばらしい知があるんですね。

ところで中谷巌批判に
その変節振りに「米国かぶれ学者」というのが
多くありました。

皆さんどう思いますか?


今岡善次郎


追記:


効果を積み重ね、成果を出すにはどうしたら良いか。

先日は3時間のセミナーでしたが、
1日セミナー開催します。

セミナー「ドラッカーから学ぶ成果を上げる原理」

一ヵ月後の
3月17日(火曜)
株式会社 JIPMソリューション 中部オフィス主催で
す。

JIPMソリューション 中部オフィス、
又は弊社へお申込み下さい。

セミナーのねらい等、詳しくは

http://www.bizdyn.jp/seminar.html
http://www.bizdyn.jp/seminar.html

ご覧下さい。

----------------------------------------------------------------
株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/about/prof/imaoka.html
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
----------------------------------------------------------------

部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

ドラッカー、問題を切り抜ける

2009年2月18日 07:30


   『ドラッカー、問題を切り抜ける』



経済成長率はマイナス12.7%に急減速しました。

誰も経験したことのない、
未踏の領域に入りつつある。

こんな時に、麻生総理大臣の無責任な発言のブレ、
中川財務大臣の世界の中央銀行総裁会議での
醜態。

リーダーがこんな状態では困りますね。

しかしながら我々は現実の問題に対処して
いかなければならない。

問題は解決できなくても
問題を切り抜けなければならないですね。

さて、

●今週のテーマ
==================
1.派遣労働の規制問題
2.効率と効果

==================

1.派遣労働の規制問題

目下の社会問題である派遣労働者の規制
問題から2つのテーマを取り上げます。


1つは「企業の社会的責任」です。
ドラッカー流に考えると

経営者の価値観と信条、

それと似ている
「論語と算盤」の渋沢栄一流の

「仁義道徳」が

問われています。

■もう1つはポスト資本主義社会の企業活動は
固定的組織から、

ドラッカー言うところの
法的組織を超えた経済連鎖でしか
企業も存続できないということです。

バーチャルコーポレーション(仮想企業)と言われる概念
ですね。

■下請け企業と同じように社員も
仮想社員として法的には外の人間が内の人間と同じように
一緒に仕事をする。

従来社員が行っている仕事をの多く外注(アウトソーシング)
して内部コスト(固定費)を外部コスト(変動費)に変え

需要の変化で企業が倒産しないようにする。

私のようなコンサルタントも短期の
仮想社員として仕事をする感覚もあります。

■派遣労働者の規制強化は、

企業が生き残りへ変化する動きを
阻害する可能性もある。

企業悪玉論は自由を犠牲にして全体主義を是認する風潮を生む。

全体主義につながる規制強化ではなく、

社会の公器としての「価値観と信条」(ドラッカー)

「仁義道徳」(渋沢栄一)で考えるならば、

派遣切りの前に、
役員報酬カット、社員給与削減、ワークシェリングをしつつ
イノベーションのために勉強をすること

ではないでしょうか。


2.効率と効果

イノベーションに関わる概念として
効率と効果について話します。

一生懸命仕事しても報われないことがありますよね。

最高の効率を上げて世界の製造業の模範と言われているトヨタ
だって赤字転落です。

どんなに効率が良くても企業は生き残れないこともあります。


■それでは効率とは何か。

経済学では効率とは、
すでに行っていることをもっと良くすることです。

効率とはコストに焦点を当てることですね。

乾いたタオルを絞る、と言われるほどコストダウンを
徹底させるトヨタですが、

もちろん効率だけがマネジメントではないことを
よくわかっている会社でしょう。

■車が発明されて、それ以前の馬車の鞭(ムチ)メーカーは
どんなに効率良く鞭を作っても生き残れないのは明白です。

夕張市の財政破綻は石炭産業時代の膨らん出費が
後世に負担を残しているようです。

石炭の発掘技術がどんなに効率がよくても
石油時代には生き残れません。


■効率とは仕事の仕方であり、
どうしたらいいかの問いへの答えです。

一方効果、その積み重ねとしての成果とは仕事の適切さであり、
成すべきは何かという問いへの答えですね。

今、世界同時不況を切り抜けることのできる企業は

効率を求める企業ではなく、

効果を求める企業です。

本日もメルマガお読みくださって
ありがとうございます。

今岡善次郎


追記:


効果を積み重ね、成果を出すにはどうしたら良いか。

セミナー「ドラッカーから学ぶ成果を上げる原理」

一ヵ月後の
3月17日(火曜)
株式会社 JIPMソリューション 中部オフィス主催で
開催します。

JIPMソリューション 中部オフィス、
又は弊社へお申込み下さい。

セミナーのねらい等、詳しくは

http://www.bizdyn.jp/seminar.html
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ご覧下さい。

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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

ドラッカーと渋沢栄一

2009年2月11日 07:30

今回の世界同時不況の後の「ポスト資本主義」を
「君主資本主義」と提言しました。

読者の一人から返信コメントで
渋沢栄一の「論語と算盤」を教えられ
早速読みました。

ドラッカーも渋沢栄一を調べていますね。

仁義道徳と利益追求を分けるのではなく、
同時に追求することが人間社会に必要なのだと。


さて、

●今週のテーマ
==================
1.学びて思い・思いて学ぶ
2.企業は社会の機関

==================

1.学びて思い・思いて学ぶ

子曰く、
学びて思わざれば即ちくらし、
思うて学ばざれば即ちあやうし。

有名な孔子の言葉ですが、

その意味は、
■学んでも現実の世界に応用できなければ分ったとは言えないし、
現実の世界で思っていても
学ばなければ独断の域を出られず
良い成果を生まない。

という意味ですね。

ドラッカーを学ぶ時も同じですよね。

ドラッカーをたくさん読んでも引用だけではなく、現実の世界に
適用できなければ分ったことにならない。

ドラッカーをしらないで
独自に考えてマネジメントするより
ドラッカーを知ってマネジメントするほうが安心感がある。

■私のメルマガでは
ドラッカーを引用するだけではなく、医療や介護、

金融危機にどうドラッカーを応用するかなどに思いをはせています。

自分独自の感想ではなく、
考え方においてドラッカーの思想を軸において
考えるようにしています。


■孔子の言葉に従うならば

ドラッカーを学んでその思想で自分の問題を考え、

自分の問題を考えるに当たってドラッカーの思想に照らしてみる。

思想が先にあるか現実の問題が先にあるかの
違いで、

現実の問題と学ぶべき知識は同時に行ったり来たりする
のが自然ですよね。


現実に今起っている派遣労働者の規制問題を考えて見ましょう。


2.企業は社会の機関


自動車や電機と言う昨年夏までは花形の輸出産業でさえ

今は赤字転落し、
派遣労働者だけではなく、社員の人員削減まで及んでいると

企業の責任問題まで含めて
毎日報道されていますね。

そこで今日は企業の役割について考えてみましょう。


■ドラッカーは
「企業は社会の機関であり、その目的は顧客の創造である」
と言っています。

顧客の創造とは、
マーケティングとイノベーションをすることです。

マーケティングにより、いま潜在ニーズを掘り起こし、
イノベーションにより、新たな効用を創り出す。

財やサービスではなく、その効用を顧客が買ってくれて始めて
潜在的欲求を有効需要に変えたことになる。

すなわち顧客を創造したことになる。

■製品が売れなくて赤字転落するということは

企業が、社会の突発的な変動で顧客の要求が変ったという
ことですよね。

あるいは無理やり作られていた昨日の需要が無くなった。


■労働機会の減少に対して企業に規制するをかけることが
必要かどうか問われていますが、

派遣労働を規制すべきかどうかという問いよりも、

企業がなすべきこと、

社会の機関として自社の強みが
どんな顧客を創造できるか、と問うこと
ではないでしょうか。

今問わなければならない問題は
環境変化で恐竜自体を生き残らせることより、

恐竜の細胞から新しい生命を転生させることことの方が
大切ではないでしょうか。

米国ではIBMという恐竜からオラクルが生まれ、
インテルが生まれ、シスコが生れましたね。



本日もメルマガお読みくださって
ありがとうございます。

今岡善次郎


追記:

教材「成果を上げる仕事の設計15の原理」と
そのセミナーは再設計しています。

勝手ながら、

年度内開催の
2月17日(東京会場)3月6日(大阪会場)
3月17日(名古屋会場)は

3月17日(名古屋会場)に一本化します。

来年度に入り
5月14日(東京会場)を開催します。

セミナーのねらい等、詳しくは

http://www.bizdyn.jp/seminar.html
http://www.bizdyn.jp/seminar.html
ご覧下さい。

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ドラッカー学会 会員 
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東京農工大大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。
 

ドラッカーと君子資本主義

2009年2月 4日 08:00

自宅から徒歩7分のところ、東高円寺に
蚕糸の森公園があります。

今朝久しぶりに公園を散策しました。

「冬の朝 殺風景な 公園を
一人で歩く さらに寂しく」

1年半前までの数年間の在宅介護の日々、この公園を
毎日二人で散歩していました。

病気が発覚して辛い日々でしたが、今から考えると
会話もできてしっかり歩ける楽しい時でした。

さて、

●今週のテーマ
==================
1.知識労働者にとってのマネジメント
2.何によって憶えられたいかと問え
3.マネジメントは戦略と行動だけではない
==================

1.知識労働者にとってのマネジメント

製造業の輸出立国経済モデルが
立ち行かなくなるかもしれない。

製造業であっても、
設計開発、品質保証、マーケティングなどの
知識労働者の生産性が重要な時代です。

経済学やテイラーの肉体労働者の生産性向上の課題よりも
何が社会のために必要か、という、

効率より効果が問われる時代になりました。

つまり、
知識労働者のマネジメントの課題が企業の生き残りに
つながる時代になりました。


■今日の経済危機の時代は

公的部門と民間部門の連鎖全体の資金の流れを
マネジメントしなければ困難な事態は解決しない
ことが理解され始めています。


財政破綻状態だと言われる
医療や介護行政も、

再び金融危機に直面している銀行、
それに小売業やサービス業、
ソフトウエア業界、

今日マネジメントが一層必要とされる分野ですね。


■さらに知識労働者のマネジメントの対象は

地球環境問題、次世代の教育問題、格差問題など

社会的イノベーションが必要とされる分野がたくさんあります。


公的サービス機関をマネジメントすることは
知識の生産性を上げることでもありますね。

■企業のマネジメントも一部門の効率を追求しても
物と金と情報が滞留して全体が悪化することがあるように

民間部門が利益を上げても公的部門のマネジメントが
悪ければ市民の幸せは訪れない。


今先進国で求められているのは

物質的生活水準を上げることより
社会の質を追及することではないでしょうか?


■これからの知識労働者にとってのマネジメントは

社会的価値と信条の実現を目的とすることにある。

ドラッカーがマネジメントに求めた一番の目的は

ここにある。



2.何によって憶えられたいかと問え


限られた人生をどう生きるか。

人類社会の歴史から見ると80年の人生など
一瞬でしかない。

ほとんどの現代人は
自分だけの経済的物質的欲望を満たすために、
80年の人生の大半を消費している。


■人間は組織の一部であり、
人間も組織も社会の一部であるとする
ドラッカーの社会生態学的観察によれば

人間が自分のためだけに人生を送ることは
そもそも人間の特質からして自然ではない。

人のために社会のために仕事をしてこそ、
人間は心の安心が得られる。

■人間は自分が生きている時だけではなく、
死んだ後の時間にも思いをはせる。

生きている空間、日常接している世界だけではなく、
ネットなど情報だけで接している世界で
人間同士がお互いに思いをはせる。

ドラッカーが
「何によって憶えられたいかと問え」と言ったのは、

一人ひとりの人間が成すべきことは
自分の限られた空間と時間を越えることだと
解釈できます。


■これと同じ考えが論語などに影響を受けた
佐藤一斎著「言志四録」に書いています。


「言志四録」は
明治維新の原動力となった吉田松陰、勝海舟、坂本龍馬、
西郷隆盛などにも影響を与えたそうです。

その主たるメッセージとは、

「天はなぜ自分をこの世に生み出したのか」
「天は自分に何をさせようとしているのか」
「自分の身は天から授かったものだから、必ず天職があるはずだ」
「天職を果たさなければ天罰を受ける」

「いまだに何のために生れてきたのか知らない者は
一角の人物にはなれない」
(命を知らざれば、もって君子たることなきなり)

ドラッカーの
仕事観「何によって憶えられたいかと問え」
に通じるものがありますね。


■君子とは自分のことだけではなく、
人のため、社会のために(天命のために)
仕事をする人間のことのようですね。

天命のために仕事をすることに
価値観と信条を置く。

「天命」など考えたことにない現代人の我々でも
じっくりとこの言葉を肝に入れると
なんと甘美な言葉か。

天命として使命を受ける。

使命とは「命を使う」こと。

自分の命を「何かのために使う」こと。


つまり、
ドラッカーのマネジメントは
「君子として仕事をする」ことかもしれません。

■決してカビが生えた思想ではなく、
21世紀に人類が生き延びるために不可欠な
原理だと思いませんか?

経済的動乱を乗り越えて
次の世は、

「君子資本主義」とでも
言うような社会が望まれる。


「君主資本主義」時代に役立つ「知」を
ドラッカーの言葉を使って深めて生きたい。

「武道の型」に相当する「マネジメントの型」
を創造していきたいと思っております。


3.マネジメントは戦略と行動だけではない


1月31日土曜日から1日日曜日にかけて
入院中の妻を、娘とともに、箱根に外泊させました。


「芦ノ湖畔 冬の富士山 背景に
妻の両手を 娘と携え」

娘が幼い時は、
娘の両手を私と妻で携えて歩いていたものですが

妻がアルツハンマー後期になると歩行が困難になって
妻が真ん中で両手を支えられる。

娘は自分が昔、真ん中にいて、
手をつないでもらったことよく憶えていました。


■「笑顔見せ 昔と変らぬ 家族旅行
そこにないのは 核となる母」

病院のケアも薬物管理も上手くやっていただいており、

お陰で
中核症状は進んでいるものの
精神的には安定して穏やかで笑顔を見せてくれます。


意味のない言葉のやり取りはしていても、
そこに家族の団欒は残っています。

ふと、思い出す。

家族の中核として皆から話を聞いて
時には叱り、時には慰める妻がいたことを。

無意識の内に、
今では失われた家族としての
価値観と信条があったのだと。

話は変るが、
■マネジメントも戦略と行動だけではいい成果をもたらさない。

多元社会で一人ひとりは家族の一員であり、

学校の一員であり、職場の一員であり、同窓会の一員であり

地域社会の一員でもありますね。


それぞれの組織に価値観と信条がある。


■ドラッカーは言っています。

戦略や技術だけではなく、

「価値観や信条」がないと組織は成果を上げられないと。

中国の学問の主流だった
朱子学が知識中心で実践がないと

王陽明は「知行合一」(知識は行動が一体となる必要がある)
を唱えました。

「言志四録」で佐藤一斉は

「知識」と「行動」に「思いが」
ないと君子にはなれないと
喝破しました。


「思い」とは
ドラッカーの「価値と信条」でしょうね。

そして価値と信条を心に決めて仕事をする
「君子資本主義」の時代がくるのではないでしょうか。


本日のテーマ「君子資本主義」
いかがでしたでしょうか?


本日もメルマガお読みくださって
ありがとうございます。

今岡善次郎

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の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

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