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ドラッカーの革命に代るマネジメント

2009年1月21日 07:30

今月は、3つの認知症関係の家族会に
参加しました。

「浴風会の家族会」(浴風会ケアスクール主催)
「中野区での認知症家族会」(デイサービスゆりの木主催)
「認知症本人と家族の会」(全国組織の東京支部)

専門家のお話を聞いて、家族同志で経験談を交換する。

医療と介護は
国家が財政難に陥っているとき、
犠牲になりやすい。

この分野でも
ドラッカーのイノベーションや
マネジメントが有効だと思います。

さて、

●今週のテーマ
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1.ドラッカーの普及、創造的模倣
2.郵便制度のイノベーション
3.カミソリとコピーの顧客創造戦略
4.革命はなぜ起きるか
5.革命に代わるマネジメント
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1.ドラッカーの普及、創造的模倣

ドラッカーのイノベーションは
全世界で大きく賛同を得ながらも
学会等でも実業界でも標準となり得ていない。

その理由も「精神や感情」無視の「理性」万能主義の
近代科学の問題だと話しましたね。

それに対して「欲望」万能主義経済が問題だという意見
を頂きました。

イノベーションとは最新の科学技術を使って、
自前で新しい製品を作ることであるという思い込み。

受験戦争を突破し一流大学に合格し
官庁や大企業のテクノクラート(技術官僚)という
専門家になることが、
社会的成功なのだという思い込み。

これらは理性万能主義の一例です。


■ドラッカーのマネジメントは

専門家ではなく、専門を横串にして、
人生設計、企業設計、社会設計の目的を
実現する実務に有効です。

マネジメントはエリートの特権ではない。

並みの人間が仕事で成果を上げる原理である。

これからの乱気流時代の次に人類社会を救う
標準となることが、人類にとって良いこと信じます。

それでは現在賛同者が大勢いながら
主流になっていないドラッカーを
もっと普及させるには

何をすべきか、
どんな戦略が良いか?


■ドラッカーで社会を変えるには、

ドラッカーのイノベーションを、

ドラッカーが教えてくれた「戦略」

「創造的模倣戦略」を使うのが
適切ではないかと考えました。


ドラッカー流マネジメントは、

20世紀に発明されたイノベーションとして
今後何世紀かにわたって人類社会で普及する
かもしれない。

科学技術だけがイノベーションではない。
人間社会に価値あるものを作り出すこと。

例えば、

2.郵便制度のイノベーション

ドラッカーが
顧客創造戦略がどの組織でも社会的意義があるとする
一つの事例を紹介します。


■郵便制度はシーザーの古代ローマにもあったし、
17世紀ヨーロッパにも、
18世紀のアメリカ植民地にもあった。

しかし、郵便制度のイノベーションで
顧客を創造したのは
19世紀初めのローランド・ヒルだった。

ヒル以前は、
郵便料金は受取人払いであって、
距離と重さという提供者の論理で計算され
料金も高く、時間もかかった。

■ヒルは、
料金を距離に関係なく一律にして、
前払いにして印紙を貼らせた。

一夜にして郵便は誰にでも利用できる
便利で簡便なものになって
値段も10分の1になった。

特許がとれそうなノウハウや技術があったわけではない。

配達人がいて定期的に郵便を届ける。

便利で誰もが利用できる値段になって顧客が
急増した。


■これこそ顧客創造戦略のお手本ですね。

宅配便、コンビニエンスストアなどの近年のイノベーションも
ローランド・ヒルの郵便制度と同じイノベーションだった。

しかし、
どんな制度もいつか陳腐化する。

時代の過渡期にイノベーションするには
どうするかの問題解決より
何をすべきかの問題定義が重要ですね。


さらにイノベーションの事例上げます。

3.カミソリとコピーの顧客創造戦略


安全カミソリを発明したのはジレットではなかったが
ジレットはカミソリで顧客創造のイノベーション
を行った。


■安全カミソリの生産コストは500円だったが、
100円で売った。
消耗品の刃の生産コストは1円だったが、5円で売った。

当時、ヒゲを剃るには床屋に行くしかなかったが、
そのコストの10分の1で身だしなみを整えることを
可能にした。

ジレットは安全カミソリを売ったのではなく、
ヒゲソリを売ったのです。


もう一つの事例はコピー機です。

■ゼロックスのコピー機は印刷機の代わりとして
大手メーカーのものにならなかった。

40万円でコピー機を売るのではなく、
コピー1枚10円で売った。

発明者は技術にこだわりがあり、
安全カミソリを売りたいし、
印刷機を売りたい。

しかし顧客が欲しいものは
「簡便に安く質の良いものを得たい」のですよね。

自分を客の立場において考えることと
経済的構造を同時に考えることで
顧客創造戦略が生れる、
という事例です。

■このカミソリとコピー機のビジネスモデルは
いろんな分野で紹介され多用されていますね。

携帯電話機を売らないで通話を売る。

プリンターを売らないでインクを売る、紙を売る。

■価格は生産者の論理ではなく、顧客が得る価値から
考える。

郵便制度も、カミソリも、コピー機も
提供者の論理や技術だけではイノベーションが起らない
ことを示していますね。

人間は日常の延長で考えるのが楽ですね。
どうしたら安くなるのか、どうしたら速くなるのか?

しかし
それだけではイノベーションが起らない。

体系的に「何をすべきか問う」ことが重要です。
そのためには、思考の技術が必要です。



4.革命はなぜ起きるか


ドラッカーのマネジメントは企業だけのものではない、
個人の生き方、社会のありかたにおいて
成果を上げるものだと言っていますよね。

政府等公的機関こそがマネジメントを必要としている。


■職を失い、住む場所を失う派遣労働者が毎日のニュース
で報道されるなか、

麻生政権の支持率が低迷し、
公務員改革が官僚によって骨抜きとなった。


世界経済の悪化とともに、派遣労働者のみならず
正社員もまたリストラの対象になりつつある中、

高級官僚の天下りや巧妙な独立行政法人などの外郭団体
で高コスト体質は減らない。

日本の財政も一層悪化する一方であります。


多元社会の現代では考えられませんが、
■一昔前なら革命が起るような状況になりつつあります。

フランス革命は
国家財政が破綻しても、聖職者や貴族の保護、宮廷の浪費が
続いて生活難の国民の不満が爆発した事件ですね。

ロシア革命も
中国の文化大革命も、

国民生活のために行政府が機能しなくても生き延び、
財政的に破綻して、
国民が生活困難になることで
起っている。

なぜ、時代の過渡期にこうなるのか?
ドラッカーの観察を紹介しましょう。

■組織、制度、政策は、製品やサービスと同じように
生命を失った後でも生き延びる。

出来上がったメカニズムは設計段階で前提としたものが
無効になっても生き延びる。

目的を達成してしまっても、未だ達成しなくても
予算を取って存続する。

企業が資金繰りに苦しみ、
苦渋の判断でリストラし、

政府の財政が悪化して国民の健康や生活が脅かされるとき、

矛先が政府と大企業経営者に向かう。

■1960年代から1970年代にかけての
全共闘学生運動もある意味で革命への動きだった。

行政改革担当大臣だった渡辺喜美が国民運動を起したい
と自民党を離党しましね。

革命運動とは言えないけれど彼の矛先は
現代の「宮廷貴族」である官僚制度かもしれない。

革命運動の動機は同じかもしれない。

しかし、
「革命は解決にならない、革命に代わるマネジメント」
が、エリートではなく、
我々一般人に必要なのですね。


5.革命に代わるマネジメント

革命が起る社会現象の観察を
要約しますと、

行政府の腐敗と言われるものは
意味のない、生命を失った制度で財政が破綻し、
自己革新に失敗することにある。

今の日本政府は、もしかしたら
それに近づいているかもしれない。

自民党も民主党も
現在の政治システムに組み込まれている。

■マニフェストで青写真を示し、
公約を発表して、

国民がそれぞ信じて政権交代が起るのか。

そしてそれが
革命に代わるだろうか。

一昔前の
流血、内戦、強制収容所などの代わりに、

マニフェストという青写真が社会を改革してくれるだろうか?


■ドラッカーは言います。

革命は解決にならない。

青写真や全体計画も効果を発揮しない。

持続的なイノベーションのマネジメントが、
社会を良くすると。

イノベーションは青写真や計画ではなく、

分権的、暫定的、自律的、具体的、ミクロ的、
小さな柔軟性のある行為としてスタートする。

■青写真ではなく、

社会的制度も、事業と同じように
一つひとつ、人間社会の機会やニーズに
焦点を当てる必要がある。

それが、
イノベーションや企業家精神であると。

またマネジメントは国会や会議室ではなく、
現場に近いところで見出せると。


■ドラッカーのマネジメントでは

「組織の成果は内ではなく外にある」

つまり、
「企業は社員のためにあるのではなく顧客のためにある」

「病院は医者や看護師のためではなく、患者のためにある」

「公的機関は公務員のためにあるのではなく、市民のためにある」


マネジメントとは
人という資源を使って、
人である顧客のために貢献する
ことにおいて成果を上げることである、
と一般化できますね。


■そこで、

私、今岡善次郎は、

並みの人間がマネジメントマスターするために、

ドラッカーの原理をキーとなる概念を
15の原理に分類して
それぞれの3つの問いを用意しました。

マネジメント脳を、それぞれの
仕事において作り上げる。

社員研修や職員研修でもお手伝いしますよ。



戦略(知)
→ 目標、全体、知識、代替案、因果関係、現場

精神(心)
→ 顧客、人間の特質、行動規範

構造(体)
→ 時間、フィードバック、少数精鋭、
つなぎ、統合、同期化


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本日もメルマガお読みくださって
ありがとうございます。

今岡善次郎



追記:

思い込みで妻の介護をしつつ失敗を重ね、
それでいて虐待や心中に行かずに
人生をマネジメントしてきた
経験をノンフクション小説にしました。

■若年性アルツハイマーに罹った妻との生活で
人生のマネジメントと企業のマネジメントの共通性
を学びました。

その体験をノンフィクション小説にまとめました。
ノンフィクション小説「壊れる思い出のエレジー」
~若年性アルツハイマーを患う妻を恋う~

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株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/about/prof/imaoka.html
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

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