P.F・ドラッカーに学ぶ人生・起業・社会設計のすすめ|今岡善次郎のマネジメント・メルマガ

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武士道と吉田松陰

2008年9月24日 08:30

人の内面を豊かにするマネジメント革命を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくるのが
マネジメントの目的であること。別名「愛」と言われるもの。

         『武士道と吉田松陰』


秋分の日の昨日、よく晴れました。

今日は一人で自宅のある新中野から以前住んでいた
中野坂上まで歩きました。

この道は、妻の在宅介護の期間、ほぼ毎日2人で歩いた道。

「手をつなぎ 毎日歩いた 散歩道 ひとりで歩く 2倍の速さ」

介護での散歩はゆっくり歩きます。

一人で歩くと早い早い。

●今週のテーマ
==================
1.音楽演奏と医薬分業
2.ドラッカー学会研究会
3.役割と位置
4.成すべきを成す
5.責任と貢献
==================

1.音楽演奏と医薬分業

前回、仕事を設計する時、
「スキルに仕事を合わせるのではなく、仕事にスキルを合わせる」
のが重要だとお話しました。

ミュージシャンの小草さまから興味深いメールいただきました。

■「仕事をスキルに合わせるのではなく、スキルを仕事に合わせる
ことが必要である」

が音楽にも言えるとのこと聞いて感動しました。

音楽が仕事で演奏技術がスキルだとすれば、
演奏技術に音楽を合わせるのではなく、
音楽に演奏技術を合わせるのです。

トヨタは設備機械にモノづくりを合わせるのではなく、
モノづくりに設備機械を
合わせることで世界一の自動車会社になりました。

■小草さまの音楽教育は演奏技術からではなく、
音楽を中心において、演奏技術を音楽に合わせるようにすれば
演奏技術も上達するということの
ようです。

音楽は全体だが技術は専門別(楽器別)ということですね。

大変興味あるテーマです。



■又今岡が長年お世話になっている歯科医師のナオキ先生は僕のメルマガ
読んでくれて診療中にお話してくれました。


今岡さんのドラッカー読んでいますよ。読んで感じたんだけど

我々の医療業界で米国のやり方である医薬分業という社会的分業。

顧客である患者さんのこと考えていないよね。

■我々患者は病院や診療所で診断してもらい処方箋を書いてもらい
別の場所にある薬局へ行かなければならない。

患者サービスから離れてしまった。

支払も分かれている。

医薬分業前は医療(仕事)にスキル(診断・処方と薬の提供)が合わせられていたが医薬分業になって、

「スキル(診断と処方、薬)に医療が合わされている」


■医薬分業の目的が医療費削減であたっとしても効果あるかどうか。

ましてや患者という顧客の利便性を第一に考えれば、疑問ですよね。

ナオキ先生は、医師の立場からみて、医療もマネジメントができていない

と思われています。


2.ドラッカー学会研究会

先週ドラッカー学会研究会がありました。

渋谷のフォーラム8で20人ぐらいのドラッカー好きが集まり
以下2つのテーマでプレゼンとデスカッションしました。

・ドラッカーとマックス・ウエーバーのプロテスタンテイズム
 と資本主義の精神の視点から(石川さん)

・ドラッカーの著述と日本の現状にみる『マーケテイング』
 と『マネジメント』(後藤さん)

ドラッカーをどう読むか、他の識者とどう違うのか、
ドラッカーは誰に影響与えたか。

■石川さんも後藤さんもドラッカーだけではなくいろいろ
勉強されていました。

熱の入ったプレゼン、いろんな意見、賛同・異論
多様な見方が披露されました。

「それぞれのドラッカー」があり、ドラッカーのどんな面に

興味を示すか人さまざまですね。

人生、企業、社会さまざまです。


■そしてドラッカー学会代表でドラッカーから分身と
信頼されていた、

翻訳者の上田淳生先生のお話。

・ドラッカーのマネジメントとは、

・ドラッカーとの信頼関係を築いた経緯など

■上田先生のお話に感銘を受けました。

・ドラッカーのマネジメントは『ミッション』、『人』、
『社会的責任』につきる。


誰を顧客にし、どんな貢献をするかのミッション。

働く人の内面を豊かに幸せにするという人に関わること。

組織は自分達のためだけではく、社会の機関としての
社会的責任があること。

■もう一つ、上田先生がドラッカーの信頼を得た理由。

勤務先の経団連で大学教授をリーダーとするドラッカー翻訳チーム
に参加したのが最初だったそうです。

数人で翻訳して、チームリーダーが訳を手直しする。

手直しした訳が気に入らない。

・ドラッカーに手紙出した。

ドラッカーは上田先生の手紙を読んですぐ上田先生に任せた。

・ドラッカーの原稿を読んで200項目にわたる質問をした。

・原稿が長すぎるから短くして欲しいと要望を出すこともあった。


■ドラッカーを日本人に読ませるために真摯に取り組んだ
上田先生の人柄が滲み出るお話でした。


3.役割と位置

■認知症を患った妻が、

家事を担う主婦として、
子供達の母として

自分の役割が果たせていないと感じる
ころから妄想や暴言が出てきたように思います。

病気のことを理解してくれていたヘルパーさんは、

妻の主体的な家事従事者として役割を尊重してくれていました。

「お味はどうでしょうか?」

「ここのこのお皿置いて良いですか?」

等と妻を立てることで気持ちを落ち着かせる工夫をしていました。

ありがたいヘルパーさんでした。


■企業組織でも、企業の目的や使命のもとで、

社員が全体の中で自分の役割と位置づけを

自覚できているときに内面の豊かさを感じると

ドラッカーは言っています。


■定年退職の年齢になった同輩の皆様、

会社人間としての役割と位置づけで生きた人生。

それが突然、家族や地域社会の中での役割と位置づけを

どう設計するか、大きな課題ですね。



■機能中心、専門中心の現代産業社会は、機能集団に

埋没しやすい。

自分の専門が属する組織の目的とどんな関係あるか

企業構造の中でどんな位置にあるか、

これが分らないと不安になり貢献もできない。


■無職であること、浪人であることの一番の問題は

経済的なことだけではありません。

社会との位置づけや役割から断絶されることの

恐怖がもっと大きいかもしれません。

私が企業勤務から自営業になって16年、自由であることの

満足感の一方で、自分の役割と

位置づけの恐怖と戦っていたような気がします。

今、その戦いの戦友であった妻が傍にいない。


■「どんな組織でも、一人ひとりが役割と位置づけを持ち、

計画と実行の責任を持つように仕事を設計する必要がある」

とドラッカーは言っています。

前回のテーマ「スキルに仕事を合わせるのではなく、

仕事にスキルを合わせる」仕事の設計とともに

考えさせる名言ですね。


4.成すべきを成す

    
秋祭り
「ソイヤー~ショー、ソイヤー~ショー・・・」の掛け声、笛や
太鼓で、神輿の行列が見られました。

前回の日曜日、は台風一過の秋晴れも束の間、東京は秋雨。

病院へ息子夫婦と2歳になる初孫、娘と私の5人で

妻との面会に行きました。

いつもなら浴風会の緑多い敷地を散歩するのですが、雨でしたので

レストランでケーキと紅茶を楽しみました。

「元気よく 歩いて笑顔の 孫を見て きみの笑顔と 癒されし時」

言葉は少なくても妻と孫の笑顔に、とてもありがたい時間を

過ごしました。



吉田松陰の言葉を紹介します。

■幕末長州の吉田松陰が死罪を前に書き残した書の一部

「人間というものは、生死を度外視して、要は成すべきを成す
心構えが大切なのだ」

成すべきことは何か。

■ドラッカーも
「経営とは哲学でも科学でも宗教でもない。
成すべきことをなすことである」と言っていますね。

社会は永続しなければならないとも。

年金問題・医療介護問題で、永続的テーマで失敗している行政の
マネジメントも、

四半期毎の決算に振り回されている企業のマネジメントも、

在任期間だけの仕事しかしていないことが後世に問題を先送りして
いると言えるでしょう。

■松陰は自分が死んだ後の日本のために仕事をした。
長州藩から維新の人材を輩出させ近代日本を作った。

第3の生産性革命は「百年の大系」も考えなければならない。

一昨日、メルマガ読者で、大手製造業の部長で技術士の江崎さんと
夕方ビールを飲みながら意見交換しました。

人類は石油や原子力ではなく、
太陽エネルギーに頼る政策に切り替えないと
人類は100年持たないだろうと。

■技術的にはエネルギー源の切替は可能だが、既存の産業のしがらみ
が制約になっていると。

自分達の生きている時間には問題は発生しないが、100年後の
顧客のためにマネジメントが必要ではないか。

技術者といえども受身で仕事をするのではなく、
人類社会の永続と人間の幸せを目標として、
専門分野の知識の連携と結合をはかる
第3の生産性革命としてのマネジメントを必要としている
と言えないだろうか。

すなわち、どうするか(HOW)ではなく、何を(WHAT)
するか、誰のためにするか。

民間企業といえども「私」から「公」への仕事の価値観という
点では新渡戸稲造の「武士道」ともドラッカーとの共通点があるのだ
そうです。

上田淳生先生から聞きました。


■幕末の吉田松陰やその背景にある日本の武士道の精神
、そこからくる仕事観とドラッカーの仕事観には共通する
ものがありますね。

そういえば、ドラッカーは中世の価値観に戻ると未来を洞察して
いましたね。


5.責任と貢献

ドラッカー・マネジメントの仕事の設計、今日は「責任と貢献
について考えてみたいと思います。

■近代産業の組織において「資格/権限/指揮命令」が常識とされました。

資格は役割を制限し、

権限は一部の人に権力を与え、

指揮命令は頭と身体を別の人に分けてしまった。

働いている人は顧客の方を向かないで自分のボスばかり
気にするようになりますよね。

だから「資格/権限/指揮命令」ではなく、

責任と貢献」が一人ひとりに問われると。

■ドラッカーの知識労働者の生産性向上のためには組織構造を
根本的に変える必要があると言っています。

責任を持って貢献するためには、一人ひとりが

「正しい役割と位置づけ」を持ち、
「必要な情報」を与えられ、
「高い基準」を持ち、
「マネジメント」の視点を持たねばならない。


■どんな組織に属していようとも

言われたことをやるだけで終わる人生で終わって良いでしょうか。

主体性を持って、マネジメントをする。


■そして組織は「個人の能力と責任」を基礎に
「社会に対して一つの使命を司る道具となる。


■やや理屈っぽい話だったでしょうか?

ドラッカー正しく理解するために。

こんな話も我慢して
聞いてくださってありがとうございます。

■このメルマガに対するご意見・ご感想お待ちしています。

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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

ドラッカー、スキルを仕事にあわせる

2008年9月17日 08:30

人の内面を豊かにするマネジメント革命を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくるのが
マネジメントの目的であること。別名「愛」と言われるもの。



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         スキルを仕事にあわせる


■こんにちは, 今岡善次郎です。

いつもメルマガお読み頂きありがとうございます。

秋雨が降って涼しさ増し、秋らしくなって来ました。

今年の中野鍋横の秋祭りは終わりました。

昼は神輿担いで、夜は夜店と盆踊りでにぎわう天祖神社の広場で
一人ビール飲む。

「満月の 盆踊りの環 秋祭り 2年前まで 傍にいた君」

アルツハイマー発症した妻とは散歩も祭りもいつも傍から
離さなかった。

今年は一人で夜店の焼き鳥とビールで盆踊りを眺めていました。


■米国発株式市場の大混乱は、いよいよ本格的な乱気流時代に
入るさきがけでしょうか。

時代はどう流れるにせよ、人間の本質を基盤とするドラッカーの
マネジメントの真髄は不変だと思います。


●今週のテーマ
==================
1.理想社会とは
2.介護体験と戦争体験
3.仕事の設計
4.仕事にスキルを合わせる
==================

1.理想社会とは

弊社の目的を人を幸せにするマネジメント人材育成を理想を語ったところ、

メルマガ読者のから、以下の問いを頂きました。

>[人を幸せにするマネジメント人材]とは、
>どういう人をいうのか知りたいですね」

>理想社会とはどんな社会だろうか?


私の回答です。


■マネジメントも目的は

「最も貴重な資源である人が、
外にある社会の顧客である人を幸せに
することで自分が幸せになる」

ことである、とドラッカーを私なりに解釈しております。


それが「人を幸せにするマネジメント」であり、
ドラッカー流思考に近づける教材を開発中です。

■単なる知識教育ではなく15の原理をトヨタ式経営と対比させて

それぞれ3つの質問、45の質問に答えるワークシートをつくり、

教材開発してセミナーも企画しようとしています。

いずれ「トヨタ式経営18の法則」(拙著、日経ビジネス文庫)を
ドラッカー流に書き換えようと考えています。


■「人類にとって理想社会とは、具体的にどういう社会か?」

こういう問いに私もドラッカーにはまって考えるようになりました。

今のところ、以下のように考えております。


★近代社会の個の追及の一方で、企業も行政も中央集権化し、
個人が組織に埋没し個性や感情や喜びを失ってしまった。


★全ての問題と責任を政治や組織のせいにする
縦の依存と支配の人間関係ではなく、

中世の時代のように人が人を助けることで
喜びを感じられる横の人間社会。

★企業も、病院も、介護施設も、町内会も、家族も

一人ひとりが、自主性・自立性・自由を持ち、顧客は誰かと
適切に問い、効果的なマネジメントが行われれば

社員も顧客も幸せになり、そしてその積み重ねが理想社会
になる。


こんなふうに考えていますが如何でしょうか?


■少林寺拳法の目的についても話してくれました。

>私は長年、少林寺拳法に関係してますが、少林寺拳法の目的は
>[理想社会を作る]ことにあります。
>わかり易く簡単に言いますと、拳法の修行を座禅に見立てて
>[拳禅一如]という考えで、拳法の修行を通じて
>護身錬胆、そして愛と力を併せ持った
>自己を作り、
>最終目的の理想社会作りを目指そうというものです。

■「愛と力」
「愛」とは自分以外の外の人を幸せにすること、
「力」とは自分の為、人の為に、自分を成長させること、

という風に考えると

少林寺拳法のビジョンと
弊社のビジョン、恐れ多いですが通じているところ
ありますね。

ありがとうございました。



2.『介護体験と戦時体験』


秋の兆しが感じられる澄み切った青い空と夏の濃い緑に囲まれた
浴風会本部。

浴風会の認知症患者家族会「よくふう・語ろう会」の9月定例会
が一昨日開催されました。

■ケアスクールの校長、服部安子先生のお話の後、

妻を介護している夫、夫を介護している妻、親を介護している娘・・・
など介護者の立場毎のグループで経験談を語り合いました。


私は認知症の妻を介護している男性4人のグループで語り合いました。

私を除いて皆さん、70歳代後半から80歳くらいの、
戦争を知っている人生の先輩達です。

■私は切り出しました。

「在宅介護はデイサービスやヘルパーさんにお願いしても夕食や朝食
を用意して、夜のトイレ介助、着替え介護など24時間365日
何が起こるかわからない臨戦態勢ですよね」

そして続けました。

「私は妻を入院させて罪悪感がありましたが、数年ぶりに
夜も起されることなく眠れ、ストレスで上がっていた血圧も
正常化しました」

ここまで前置きして本筋に入りました。

■「終戦の日、1945年8月15日の皆様が、その日を
境に米軍の空襲もなくなり、明かりを消す灯火管制
もなく、安堵したと訊きますが、

私にとって入院した日は
まさに終戦の日、
敗北とともに夜眠れるようになった日です。

介護と戦争のストレスは
どちらが大変ですか?」

と訊きました。

■終戦時、15~18歳の青年時代を送っていた先輩達は
いろんな話をしてくれました。

★空襲が始まったころ、グアムかサイパンからB29が空襲するのは

遠距離だったので一度来襲すると、次の一週間は来ないことが予測できる。

B29が立ちさるとこれから一週間は命が持つと安心できた。

★介護は何時問題行動が起るかわからないが、すぐに生命に関わる
わけではない。

★戦時中、我々の意識は国家のため、というより天皇のためと

教わった。介護は妻の為であり自分のためである。

でもどちらも大変だがストレスの種類はぜんぜん違う。


■戦争も妻の悲惨な病気も、男達にとって、国や家族との関係で

降りかかって来た災難のように思える。

しかし人は国家や家族との関係の中で存在しているので、

国家や家族を恨んでも救われない。

■男達にとって、自分の役割と全体の中での位置づけ
自分をマネジメントするしかない。

戦争のような国家のマネジメントの問題も、

個人の介護など人生のマネジメントの問題も

社会生態学的にみればすべて関係している。

そんな視点を提供してくれるのがドラッカーですよね。


3.仕事の設計




■9月12・13・14日の間、

自宅近くに天祖神社では秋祭りが開催されました。

私もハッピを着て御輿を担ぎました。

中野に住んで16年、いつもこの時期、自宅で掛け声を聞くか

傍で見学するだけだったのですが、地域の町内会役員さんと

カラオケスナックで知り合って誘われた次第です。

ハッピを着るのも興奮、掛け声かけて神輿担ぐのも興奮です。

大きな声を合わせて思い神輿を肩に足並みをそろえる。

顔見知りは数人でしたが、地域市民に溶け込んだ一体感は

心地よいものがありました。



■ドラッカーマネジメントを「産業革命」「テイラー」と対比させ
第三の生産性革命と名付けました。

「テイラーの科学的管理法の盲点を認識してテイラーを超えなければ
ならない」(ドラッカー)

科学的管理法の盲点とは何でしょうか?

仕事を要素に分解し、細かい専門に人間を押し込めたことによる

失った意思、個性、感情、欲求、情熱でしたね。


■「科学的管理法から分解することを学んだ以上は総合することを
学ぶ必要がある」(ドラッカー)

3人の石工の話をしましたね。

ケーキ屋さんの仕事の話もしました。

厨房で小麦粉をこねるだけで、レシピも知らない、

ケーキ作りをしらない、客も見ない、・・・では面白くありませんね。

自分ひとりでケーキが作れて顧客が喜ぶ顔を見ることで仕事の
喜びを味わう。

本来のモノづくりは、家庭の主婦が料理を作ることで
顧客である家族を楽しませることと同じでしょうが、

現代産業における仕事はそうなっていないですね。

■仕事をしていても誰かを助けるか、喜ばせるか、貢献しているか
知りたいですよね。

つまり仕事の成果を自分で測定して自分が満足したり改善したり
できるレベルまで仕事をまとめなさい、というのが
ドラッカーが50年前に言っていたことです。

「まとまりのある完結した仕事をすることで
、測定可能なレベルの統合が必要である」
(ドラッカー) 


4.仕事にスキルを合わせる


繰り返します。

「仕事の成果を自分で測定して,
自分が満足したり改善したりできるレベルまで
仕事をまとめなさい」

「まとまりのある完結した仕事をすることで
測定可能なレベルの統合が必要である」

とのドラッカーの仕事の設計原理 

を実証して、世界が見習っている日本の会社
はどこでしょうか?


■はい、トヨタですね。

私が米国から学んだサプライチェーンマネジメントの源流探しを
した会社です。

トヨタは日本での評価より欧米の評価が断然高い。
あのGEもボーイングも学んでいるんですよ。

日本では実務家は関心が高いが、日本の産業全体から見ると
未だ異端と見られていますね。


トヨタを評価する時、日本では生産方式や「摺り合わせ理論」
とかいう製品設計論での説明が多いように思われます。

人間に関わる経営としての
ドラッカー原理から説明したのは、私の知りかぎり、

今年8月発行された「ドラッカーとトヨタ式経営
(ダイヤモンド社、今村龍之助著)が最初ですね。

そして私のメルマガですね(笑)。


■トヨタの生産方式の考え方は機械設備を最大限に動かすこと
を最重要視しないで
人の動き、そしてモノの流れに重点を置いて工場の配置をする。

人が主、機械が従だから人が作業をしやすいように機械を配置する。

50年前、世界最強の製造会社であったGMの経営の問題を指摘して
マネジメント原理を作ったドラッカーは、以下のようなことを
言っています。

■「優れた生産組織は機械中心に仕事を配置するのではなく、

仕事中心に仕事を配置する。あちこちに置かれた機械のところまで

原材料や資材を運搬するより安上がりである」

私はこのままトヨタ生産方式のレイアウトの定義として使えるのでは
ないかと思います。

トヨタ生産方式の応用であるセル生産も同じですよね。

トヨタ生産方式に詳しい方コメント下さい。


■さらにドラッカーは、この考え方を製造からマネジメント全体へ

一般化します。

「仕事をスキルに合わせるのではなく、スキルを仕事に合わせる
ことが必要である」

「思考と情報は資材より保管運搬のロジスティクス・コストがかかる」

調査・研究・事務など情報や知識を扱う仕事も同じですね。

専門家の連携でプロジェクトを進めるとき、専門家にプロジェクト
を合わせるのではなく、専門家がプロジェクトに合わせなければ

情報のロジステイクスコストがかかり

リードタイムが長くなり

流れが滞留してしまいます。

■ところで「なぜトヨタは世界ではリーン生産として次世代の標準」と
言われながら日本で異端なのか。

★三河という地方が本拠地で東京ではない。

★ジャストインタイムなど部品メーカーへの要求が激しい

いろいろあります。

私の仮説

トヨタ式経営、ドラッカー原理は「自主」「自律」
がベースにあってチームワークが効果を発揮するというものですね。

「自主・自律」ではなく、
日本人はお上への依存・甘えからくる「依存と支配」
の構造が、組織の論理になっているからかも知れない。

自分で何もしないで行政批判する医療や介護業界しかり、

自主的な経営参加を労使とも控える、

マネジメント批判しても
自分の専門分野から出ない等など。

テイラー主義での成功体験が根強い世界の産業界の主流から
見るとリーンの未だ異端かもしれないですね。

あくまで私の意見です。
これは意見が分かれるところかもしれませんね。

今日もメルマガ最後までお読み頂きありがとうございます。

今岡善次郎

■ブログ「今岡善次郎のサプライチェーンマネジメント

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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

問題定義なしの問題解決はない

2008年9月10日 08:00

人の内面を豊かにするマネジメント革命を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくるのが
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いつもメルマガお読み頂きありがとうございます。

9月に入り、朝晩涼しくなってきました。

昨日の早朝、24時間オープンのスーパー、ハナマサで買物して
公園のベンチで缶コーヒー一人で飲んでいると、

妻と毎朝散歩していた
数年間を思い出し、寂しい気持ちになりました。

秋ですかねえ。

さて今日は、
この一週間のまぐまぐ日刊メルマガの総括です。

日刊読んでいるから要らないと思ってるかた、
返信メールを取り入れて内容は深くなっていますよ(笑)

●今週のテーマ
==================
1.正しい答えより正しい問い
2.親鸞の歎異抄(たんにちょう)とドラッカー
3.投薬してから診断する
4.第二の人生、起業、若いパートナー
==================


1.正しい答えより正しい問い


ドラッカー流マネジメントとトヨタ式経営は似ていると
言いましたね。

そしてドラッカー流マネジメントは
第3の生産性革命(今岡の勝手な用語)だと言いました。

なぜか。

■米国の学者がトヨタ式生産をリーン・プロダクションと言って
世界の生産方式の歴史を3段階に分けています。

第一段階:クラフト・プロダクション(職人による生産)
第二段階:マス・プロダクション(フォードによる大量生産)
第三段階:リーン・プロダクション(トヨタ発)

私の解釈は、ドラッカー原理を自動車生産において実証したのが
米国の自動車会社ではなくて、日本のトヨタだった。

■ドラッカーの原理がGMの研究にもとづいて
いるので、前にお話した内容(バックナンバー第27回)から
リーンプロダクションはドラッカーの影響が無いとは言えない。

そこでドラッカーの生産性革命の歴史的概観を利用して
■ドラッカー第3の生産性革命と命名しました。

なぜならば、

ドラッカーは第2の生産性革命とも言えるF・W・テイラーの
科学的管理法を超えるヒントをいっぱい与え、それがトヨタで実現している
からです。

もう一度述べます。

■科学的管理法のF・W・テイラーとの違いは、

★人間の特質を基礎におくこと、

★仕事をする人全員がゲリラ戦の兵士のようにマネジメントすること、

★1時間当り生産性を最大にするのではなく
500時間あたりの生産性を最大化すること、

★どうしてするかより何故するかの問いから始めること

などドラッカーは多くのヒントを与えました。

■第2の生産性革命が「仕事をどう効率化するか」の問いに答える
のに対して、
第3の生産性革命は「どう仕事を作るか」の問いに答えること、
すなわち、「仕事の設計」がテーマだからです。

別の言葉で言えば「問題解決」ではなく「問題定義」なのです。

ドラッカーの名言。
「正しい答えより正しい問いを探せ」



2.親鸞の歎異抄(たんにしょう)とドラッカー


デイサービスを経営しているという読者から、親鸞の歎異抄と

私のメルマガのメッセージがどう違うか、という主旨のメール頂きました。

驚きました。


■う~ん、さっそく「歎異抄」をウィキペディア等ネットで
キーとなるメッセージを調べました。

あの有名なフレーズ「善人なお往生をとぐ、いわんや悪人をや」

現代解釈を求めて。

ありました。

■「悪人」とは凡夫、並みの人間という意味だそうです。

我々皆、悪人ですよね。

すると善人とは「卓越する人」、「優秀な人」なんでしょうね。

■「善人なお往生をとぐ、いわんや悪人をや」とは

「優秀な人間は自信があるから仏陀の教えなどに頼らないが

並みの人間は仏陀の教えを頼る。優秀な人間が

救われるのなら、並みの人間は必ず救われる

に決まっているじゃないか」

と解釈できるようです。


■ドラッカーの
「真摯さより頭の良さを重視してはならない」
と通じるものがありますね。

並みの人間は真摯さがあるから、謙虚に学ぼうとする。




3.投薬してから診断する



■「正しい答えより正しい問い」でどのようにするか
より何をするか、目的を再定義するほうが大切であると
言いました。

すなわち、どんなに効率を上げても、目的が間違っていたら意味ないと。

一生懸命に何かをやって勤勉であることは大変美徳だったし
もちろん今でも美徳ですよね。

以前のはモノが不足し、欲しいモノやサービスが分っていて、
皆の仕事の生産性を上げることが重要でした。

■今は、みんな自分が顧客の立場になってみると、欲しいもの
欲しいサービスが分らない時代になっていますよね。

働く我々は、企業も医療も介護も、目的を問わないで従来の延長で製品や
サービスを提供する。組織を作る。システムを開発する。

ドラッカーは、これらの行動を、
■「投薬してから診断するような行為」と辛らつに言っています。


問題定義をしないで問題解決する。


事業の目的とは何かを問い、必要な仕事を定義して組織やシステム
を設計する必要がありますよね。

目的を決めてやるべき仕事を定義する、当然ですが、
多くの企業が、仕事からではなく、機能からやるべきことを
決めている。

「診断しないで投薬している」

■私も自戒の意味を込めて

自分がやりたいこと、ドラッカー流の社会貢献に
このメルマガが役立っているか。

元気をもらっているというコメント多く頂いています。

ありがとうございます。

■私小説という体験記、私は妻の病気診断時、本当に助けられたのは
体験記でした。

だけど経験のない人にとって「大変な目にあったよ~。聞いてよ~」
と嘆くだけの書籍では、価値がない。

そのような意見を下さったかたもいました。

ありがとうございました。




4.第二の人生、起業、若いパートナー



デイサービスやヘルパーさんをシフトに組み入れても
在宅介護は基本的に24時間365日体制の生活になります。


入院して1年、頻繁に妻に面会に行き、笑顔を交換し、夫婦でいる
時間を楽しんでいますが、24時間365日の大部分は自分で自由になる
時間ができました。

■介護で仕事から離れていて、
今まではどうあれ、これから第二の人生として、過去の仕事との
若干のつながりを持って、起業したいと思っています

キャッチコピーどおり、弊社の目的は人を幸せにするマネジメント人材を
世の中に増やし、良い社会建設に貢献することです。


■在宅介護で仕事から離れる前の仕事について、
以下のブログで
過去の著作や雑誌投稿から情報を貯めこみつつあります。

「今岡善次郎のサプライチェーンマネジメント

http://ameblo.jp/bizdyn/


■これからの起業のパートナー。

8月2日まで東小金井にある東京農工大学大学院の授業の受講者。
サプライチェーンマネジメント
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf

倭(やまと)拓也(たくや)、 
現在東京農工大学大学院修士2年、
23歳、 
早稲田大学工学部出身。

今岡善次郎のパートナーとして一緒に起業することになりました。

■私の授業を15回聴いて、興味を持ちました。

ドラッカーとサプライチェーンマネジメント
このコンテンツを発展させてマネジメント人材養成の商材開発・
コーチング・コンサルテイングのビジネス展開して行こうと。

パソコンに強くて、インターネットビジネス、ジェームス・スキナーなど
勉強しています。

■チームはお互い強みを活かして顧客満足のため、社会のために貢献する
ドラッカーマネジメントに沿って進めます。

還暦過ぎた情報ビジネス企業家(インフォプレナー)でも38歳年下の
倭君と一緒ならできると信じています。

株式会社ビジダイン(Bizdyn:Business Dynamics)は再スタートを切って
社名変更します。

■候補は2つ。

A.株式会社ソーシャル・エコロジー・マネジメント研究所(SEML)
  (社会生態学マネジメント研究所、ドラッカー意識しています)

B.株式会社イマオカ・マネジメント研究所(IML)


■またまた恐縮です。
このメールでAかBどちらが良いかアドバイスいただけませんか?

あまり考えなくて、直感でいいです。

理由もなくて結構です。
あっても良いですが(笑)


今日もメルマガ最後までお読み頂きありがとうございます。

倭 拓也 
ともによろしくお願い申し上げます。

今岡善次郎


■このメルマガに対するご意見・ご感想があれば、ご遠慮なくお寄せ下さい。

imaoka@bizdyn.jp



こんなことが知りたい、今こんなことで悩んでいる、
自分もこんなこと考えている、
自分もドラッカー流マネジメント求道家になりたい、
など、何でも結構です。

----------------------------------------------------------------
今岡善次郎 株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
----------------------------------------------------------------
部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

ご意見下さい、小説「若年性アルツハイマーの妻を恋う」

2008年9月 5日 08:30

ご意見下さい:私小説『若年性アルツハイマーの妻を恋う』


■こんにちは, 今岡善次郎です。


今日もメルマガお読み頂きありがとうございます。

人間の特質にもとづく、
顧客起点のマネジメントとしてピーター・F・ドラッカーを語るのは
私的な理由で恐縮ですが、妻の介護においても心が癒されるからです。


■介護、介護事業、病院、家族会、企業、マネジメントにおいて、
全てドラッカーの経営原理が使えるばかりでなく、「トヨタ式経営」でさえ
ドラッカー原理の実証になるとお話しましたね。

ここ数年、仕事と介護の間に、日々の苦悩を日記にしたものを
ノンフィクション私小説として原稿を貯めています。

■貯めているコンテンツからどのように小説として設計するか
悩んでおります。

以下の3通りのタイトル、コンテンツ概要でのメルマガ読者の皆さん
のご意見を頂ければありがたく思います。



★A案「若年性アルツハイマーの妻を恋う~男の介護体験記~」

診断から在宅介護、介護保険の申請や、医者やケアマネージャー
、ヘルパーへの依頼、入院までの回想録を通して医療や介護の専門家
との付き合いから得た体験の物語。


★B案「若年性アルツハイマーの妻を恋う~壊れる思い出の哀歌~」

診断から在宅介護まで、そして症状の進行で変貌
する妻、若き学生時代に知り合って家庭を築く思い出を回想して
今まで生きて来た人生と現実を対比させ夫婦、家族愛の歴史において
アルツハイマーの悲惨さと悲しみを癒す物語。


★C案「若年性アルツハイマーの妻を恋う~団塊はぐれの人生格闘記~」

若年性アルツハイマーを発症した妻の介護をキッカケに仕事人生を
振り返り、人生とは何か、仕事とは何か、自分史を回想する。
著者の仕事人生とアルツハイマー介護と縦横に織り交ぜて
単純ではない人生の無常観を物語る。

■メルマガ読者の皆さんのご意見を聞きながら双方向の小説製作を
ネットで経験してみたいと思っています。

3案の中でどれが読みたいと思いますか?
内容ページ数の多さは、A案<B案<C案です。

A案
B案
C案

どれか選んで本メールに返信して頂けるとうれしいです。


今岡善次郎

ドラッカーの第3の生産性革命とトヨタ

2008年9月 3日 08:00

人の内面を豊かにするマネジメント革命を説いたP・F・ドラッカー。
人生設計・企業設計・社会設計すべてに通じる共通する概念とは、
内ではなく外にある成果のために、人が人に貢献する場をつくるのが
マネジメントの目的であること。別名「愛」と言われるもの。

週間メルマガ(水曜)株式会社ビジダイン出版


『ドラッカーの第3の生産性革命とトヨタ』


■こんにちは, 今岡善次郎です。

いつもメルマガお読み頂きありがとうございます。

9月に入り、福田総理の辞任発表で、
又政治の季節になりました。

この一週間は箱根温泉に介護旅行に行ったことを短歌にして
一首読みました。

家族のことで部分と全体のことに触れました。

★日刊メルマガの読者の、秋山澄男さまから感想頂きました。

「介護の夫婦愛を詠まれた短歌すばらしく、救われる思いでした。

人体は良く出来ていて、私は「ヒエラルキー」という言葉が好きですが、
良い器官が集まれば良い人体が出来る訳ではなく、
高い目標の人体があればこそ良い器官が育つと思っています。

メダリストたちは高い目標を掲げ「器官」を鍛えましたが、
政治家達は残念ながら目先の「機関」の調整に汲々として対照的です」

★高い目標があればこそ良い器官が育つ、
というすばらしいメッセージですね。

自民党も民主党も国民全体から見ると「器官」に過ぎない。

国民全体を顧客としてマネジメントしてくれたら行政も政党も
よく育つでしょうね。


さて今日は、
この一週間のまぐまぐ日刊メルマガの総括です。

●今週のテーマ
==================
1.第3の生産性革命
2.階級闘争と生産性革命
3.マネジメントと格差
4.部分と全体
5.ドラッカーとトヨタ式経営
==================
    
1.第3の生産性革命


ドラッカーの概略として、マーケティング、イノベーション、

人間の特質を概観しました。


■ここら辺でドラッカーのマネジメントについて
歴史的意義をみておきましょう。

ちょっとむずかしいと思われるかもしれませんが、

以前アニメーションドラマにあった言い方をすれば
「マネジメントはじめて物語り」ですから気楽に
聞いてください。


近代経済社会の進化はワットの蒸気機関の産業革命から
始まったと言われています。

しかしマネジメントの歴史から見ると、産業の生産性が飛躍的
に高まったのは「百科全書」(1751年)と見られています。


これにより、
■徒弟制度に頼らなくても技術者になれる知識の体系化が
始まったのが最初だとドラッカーは言っています。


職人の仕事を観察したルソーなどの論理学者がコンセプト化
(集約して近いものを同じ概念にまとめた)
したおかげで仕事に知識が急速に応用されました。


■50年かかっていた技能取得が5年になりました。


■次に生産性の爆発向上をもたらしたのは仕事を要素に

分割して人に当てはめる、F・W・テイラーによる
科学的管理法でした。

人間的要因を見落とす悲劇はありましたが、

知識を仕事に応用するコンセプト化であったのは、
「百科全書」の流れをくむ革命でした。

■どちらも工場内での労働者の生産性向上の知でありました。

ところが現在工場の労働者は減り、ドラッカー命名の
知識労働者主体の産業社会になり、知識労働者の生産性を
どうあげるかが先進国のみながら全世界の緊急の課題となりましたね。

■第3の生産性向上、知識労働者の生産性向上は
ドラッカー流のマネジメント革命なのです。

工場の現場でも、小売業の現場でも、医療や介護の現場でも、
ボランテイアの活動でも、

生産性をあげるために幾つかの専門別の現場が連携して
効果をあげる時代になっていますよね。

■専門分野の知識の連携と結合が
第3の生産性革命としてのマネジメントと言えないでしょうか。


ドラッカーは現場にマネジメントの
DNA(遺伝子)があると言っています。

マネジメントは権力者の特権ではない。

一人ひとりが組織の目的である、社会への貢献を意識して、
異なる専門分野の人が連携して卓越する成果に向けて
自律的に仕事をする。


■科学的管理法のF・W・テイラーとの違いは、

★人間の特質を基礎におくこと、

★仕事をする人全員がゲリラ戦の兵士のようにマネジメントすること、

★1時間当り生産性を最大にするのではなく
500時間あたりの生産性を最大化すること、

★どうしてするかより何故するかの問いから始めること

などドラッカーは多くのヒントを与えました。

■成果のある事例を抽出して一般化(コンセプト)化する。

★個人の職人技の体系化である第一次の生産性向上の「百科全書」も、

★連続作業の要素分割である第二次生産性向上の「テイラー」も、

★そしておそらく専門知識連携の第三次の生産性向上の
 「ドラッカーのマネジメント」も、

■経験則の知識化、知のコンセプト化、
あるいはダイナミックス(力学原理)の抽出(モデル)化の
の作業といえます。



2.階級闘争と生産性革命




最近、蟹工船がブームになり、格差社会だとか言われ、

又歴史が繰り返されるでしょうか?

全共闘世代とか団塊世代と言われる我々の世代の過激派は

今どうしているか?

介護業界のカリスマもいますね。


■しかし階級闘争、世界革命の盛り上がりが再びくることはないでしょう。


階級闘争についてのドラッカーの歴史観を紹介しましょう。


■「歴史上の事件はお互いに関係の無い数多くの発展の合成である。

ヘーゲルやマルクスなどの19世紀の理論は『厚顔極まりない単純論』

の誤りである。マックス・ウエーバーの資本主義はプロテスタント倫理の

落とし子論もそうである』

むずかしいですね。

理系の人、なじめないですかね。

私も理系ですが。

少し我慢して付き合ってくださいね。

■マルクスの単純論とは

「マルクスは貧富格差を生んだのは生産手段が

労働者から資本家に移ったからだ、と言ったが、

根本的な原因は資本ではなく、技能が知識化され体系化され

たことによる」と

ドラッカーは考えました。

しかし一方で、

■「マルクスの資本主義の矛盾は資本主義を生んだ生産性革命で消滅した」

 「生産性の伸びがプロレタリアの分け前となった」とも言った。

格差を生んだ原因が格差の問題を減らした、と言っていますね。

単純じゃないんですね。

■マネジメントもその能力の差で格差を生んでいるが、格差問題を

解決するのもマネジメントしかない、と言えますよね。

それでは、
■マネジメントと格差の問題をどう解決するか。


3.マネジメントと格差



■マネジメントが格差を生んでいるが、格差問題を

解決するもマネジメントだと昨日言いましたね。

人間社会の問題は、人間が起すものですね。

製造現場の問題だって、人間が起すものです。

品質問題も、設計問題も、経営の問題も、人間が起因しています。

人間の能力や人格ではなく行為に起因しています。


■例えばトヨタ式経営で有名な「なぜを5回」繰り返せ、という
のがあります。

ドラッカーは「根本問題は何かに時間をかけよ」と言いました。

そして「未来は知りえないし予期せぬことが起る。それを
補完するのがフィードバック(やり直し)である」

と言っています。

ドラッカーのマネジメントは単純論の科学を否定します。

原因と結果が事前に明確に分るという前提を否定します。

予期せぬ結果となる現実にもとづいて
フィードバック(やり直し)する。


■企業は原因と結果の判断を誤れば数年にして死に絶えます
(倒産します)

格差社会の原因も単純論で追究して因果関係を誤れば

とんでもない原因を抹殺しようとして、

社会に悲劇が起ります。


■マルクスの単純論とは

「マルクスは貧富格差を生んだのは生産手段が
労働者から資本家に移ったからだ」と言いました。

現在の格差は生産手段の移行は誰から誰に移っているから

でしょうか?


ドラッカーは人間の本質からマネジメントの原理を語っている
いますよね。

そうです。

■マネジメントの目的さえ誤らなければ、マネジメントこそ

格差社会の問題を解決するのではないでしょうか?


ドラッカーのメッセージは重要です。

■「根本問題は何か」

「判断や思考の代わりに公式を求めることは問題である」

人生にも、仕事にも、社会にも通じる考えですね。



4.部分は全体との関係のみで存在する



8月29日(金)から30日(土)にかけて、箱根で一泊しました。

■若年性アルツハイマーの妻を病院から外泊許可をもらい、娘と
一緒に温泉を楽しみました。

温泉付きで、自炊のできるコンドミニアム。
ブロッコリーとニンジンを茹で、ポークステーキを作りました。

塩コショウだけの簡単な男料理です。

29日の夕方、雨もあがり芝生の庭にでました。

ベンチに腰かけていると、小川のせせらぎが聴こえ、

緑濃い山と、雲の間から少し青い空も見えました。

夫婦と娘一人の3人でしたが、妻は時々、
誰といるか分らない瞬間がある。

短歌一首

■「離れ行く きみの表情 引き留めん おどける笑顔 心は涙」

私が運転中、後部座席で、顔の見えない夫に不安を感じる。

キッチンで料理している男は誰か。

私を不思議そうにジッと見ている。

私は必死で笑顔を作って「おとうさんだよ~ん」と言って
記憶を引き留める。

そして分った時は、うれしそうに、
■「お父さん」と笑顔を返す。

その瞬間、ああまだ夫婦なんだ、家族なんだ、と

安心します。

思い出せなくても、結婚生活36年の経験の共有を
実感できます。

■夫婦や家族は最小単位の人間組織ですね。

社会生態学者」ドラッカーによると人間の組織は、すべて同一の「種」

と言っています。

一人ひとりと家族の関係。

社員と会社の関係。

会社と社会の関係。

これらは器官と身体との関係と同じだと洞察しています。

ただし人間は多元的組織の属していますが。

生態学において、部分はなく、すべて全体である。
■「部分は全体との関係でのみ存在する」と言っています。

妻は私や娘を認識しているかぎり、家族として生きているのです。

話が飛躍するかもしれませんが、企業(市民)は社会との関係でのみで
存在するのですよね。

■食品偽装や環境破壊などを起す企業や、顧客である社会の構成員を
認識できない企業は生きているとは言えませんね。


5.ドラッカーとトヨタ式経営、そしてサプライチェーンマネジメント


注目すべき新刊「ドラッカーとトヨタ式経営
(ダイヤモンド社、今村龍之助著)が8月末でました。

ドラッカー翻訳者の上田惇生先生から6月頃に聞いていましたので
早速アマゾンで取り寄せて購入しました。

私も本メルマガで
ドラッカーのマネジメントの事例として
トヨタ式経営を何回か取り上げていますよね。

著書の今村氏は前書きでこんなことを言っています。

■「現在、世界で最も読まれている経営書はドラッカー教授の
『現代の経営』をはじめとして一連の書籍である」

「現在、世界で最も注目を集めている経営方式はトヨタ式経営
である」

このことについて、疑いをもつ人はいないだろう。

しかし、この2つの事実に関連があったというと、
大方の人は『何を馬鹿な」と思うだろう。

■2005年2月、この年の11月偉大なドラッカーは逝去されますが、
日本経済新聞の「私の履歴書」欄に、ドラッカーは回顧録を書きました。

GMから依頼されて経営について調査し、提言し、
著作「会社とは何か」をまとめました。

しかし、トップ経営と組合から反対されて
GMからは禁書扱いになったそうです。

ところが。

■ドラッカー氏曰く
「私の助けを借りてトヨタ自動車に持ち込まれ・・・」
今村氏はこれを読んで驚愕したそうです。

「トヨタ式カイゼン入門」など若松義人氏の著作の編集など
手がけていた今村氏は、あらためてドラッカー読み直して
今回の新刊となったわけです。

■2005年のはじめと言えば、
私、今岡善次郎は自宅で妻を介護しながら

工業調査会で発行した「サプライチェーンマネジメント
関連の2冊の延長としてトヨタ式経営の応用である
セル生産がわかる70のポイント」
を執筆がほぼ完了していました。

その直後、
日本経済新聞社で2000年に発行した
「サプライチェーン18の法則」を
日経ビジネス文庫「トヨタ式経営18の法則」
に書き直ししておりました。

■実は私、今岡善次郎も、ドラッカーは回顧録
「私の履歴書」を読んで驚愕し、さっそくドラッカー
を始めて読みました。

トヨタ式経営セル生産についてトヨタ自動車やキャノンや
その他京セラなどを調査し、知りえた原理との共通点の多さに
驚愕し、2005年頃から講演などで紹介しておりました。

米国から学んだつもりのサプライチェーンマネジメント
源流は日本にあるじゃないか、
そう思って、私は、トヨタ式経営セル生産
アメーバ経営などの本質は何かと調べていたわけです。

サプライチェーンマネジメント(供給連鎖管理)の源流を
トヨタ式経営を中心とする日本式成功事例に求め、その原理を
抽出(コンセプト化)していたら、そのさらに源流として
ドラッカーに行き着いたというのが実感です。

人間の本質に根ざす経営であることは
何回も言っていますよね。

■ちなみにドラッカーの著作には
エコノミックチェーン(経済連鎖)という言葉がでます。

マネジメントとは経営資源を顧客満足に変換する
経済連鎖の生産性をあげることである、という表現も
ありました。


■私の思考は日米を行ったり来たりです。
これからドラッカー思想のシャワーを浴びて、
サプライチェーンマネジメントのパワーアップします。

今までの著作のナレッジを徐々にブログで公開し、
ここから再スタートします。

■ブログ「今岡善次郎のサプライチェーンマネジメント
立ち上げました。

http://ameblo.jp/bizdyn/

■まぐまぐ日刊メルマガ
「人を幸せにするマネジメント革命」
↓以下から無料登録できます。
http://www.bizdyn.jp/

おかげさまでまぐまぐランキング入りしました。
http://www.mag2.com/ranking/rankings.html

また、次号で。

ドラッカー流マネジメント求道家
今岡 善次郎



ここまで
やや長い、
■週間メルマガ「★内面を豊かにするマネジメント革命★      
┃~P.F・ドラッカーに学ぶ人生・企業・社会設計のすゝめ~
第11回お読み頂きありがとうございます。



■このメルマガに対するご意見・ご感想があれば、ご遠慮なくお寄せ下さい。

imaoka@bizdyn.jp

こんなことが知りたい、今こんなことで悩んでいる、
自分もこんなこと考えている、
自分もドラッカー流マネジメント求道家になりたい、
など、何でも結構です。


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今岡善次郎 株式会社ビジダイン
http://www.bizdyn.jp/
ドラッカー学会 会員 
http://drucker-ws.org/
東京農工大大学院客員教授
http://www.tuat.ac.jp/~rmmot/schedule/syllabus_2008/204_08_supply_chain.pdf
----------------------------------------------------------------
部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。

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